こんにちは、水ソムリエ&飲泉師の竹村和花です。
ヨーロッパに秋の訪れを告げる、ドイツのオクトバーフェストも終わり、いよいよ本格的な秋が始ります。
今回は、秋の暮しスタイルを豊かにしてくれるパッセジャータについて紹介していきます。
<暮らしのスタイルを変えて秋を楽しむ>
10月に入り、イタリアでも季節が秋へ秋へと進みはじめました。
イタリアの秋は、日本でも有名な都市の近くにある小さな町や村で開催される美味しいイベントがたくさん。
チョコレート祭りやトリュフまつり、ワインにオリーブオイル、更にポルチーニ茸に栗、などなど。
毎週末、近くの町で開かれるイベントや少し遠くまで足を延ばしたお出かけ先まで。
情報を集めたり、お出かけの予定を組んだりしていると、毎日の暮らしの中にも楽しいリズムができてきます。
秋色に染まる景色と清々しい空のもとで、美味しいワインや旬の食材をシンプルなレシピで頂く。
おしゃれして出かけるイベントも素敵ですが、秋めく自然の中でココロを開放する時間も、とても魅力的!
日本でも秋ならではの収穫祭が沢山ありますので、暮らしのリズムにも少し変化を入れて楽しんでみましょう。
<秋のパッセジャータを楽しみましょう>
秋になると朝夕の気温もぐっと下がり、カラダを動かすことが気持ちよくなってきます。
パッセジャータは、イアリア人ならではの“お散歩”のかたち。
秋の匂いを感じながら大好きな風景の中を歩くパッセジャータを、誰もが気軽に楽しみます。
パッセジャータで歩くコースは、自宅近くの公園だったり、新しく見つけた可愛いお店までの道のりだったり。
気構えずに普段着のまま出かける人もいれば、ウォーキング・ウエアで出かける人もいて、時にはスーツをバシッと着こなして優雅に街歩きを楽しむ人もいて、実にさまざま。
パッセジャータのスタイルというのは、本当に人それぞれで、その日の気分によって歩くコースも歩く時間も変わります。
途中でしょっちゅう道草をしてしまうのも、イタリア的なスタイル。
BARでエスプレッソを楽しみ、大好きなブランドショップのウインドウで旬のスタイルを眺め、道中友達と合流したり、おしゃべりを楽しんだり。
そう、パッセジャータには、単に日本語で言う「散歩」という意味合いだけでなく、楽しく散歩しながら暮らしの時間を楽しむ、というニュアンスが多分に含まれています。
自然の中を歩くスタイルもあれば、市場を巡るスタイルもあり、みんな自分流にパッセジャータを楽しむのです。
<カラダを動かす前に水分を取る>
こうして朝夕の時間をゆったりと過ごしたり、街なかを楽しく歩くスタイルが習慣になると、カラダを動かすことが楽しくなり、暮らしのリズムにも良い流れが生まれてきます。
良く言われることですが、カラダを動かすことでストレスが発散され気持ちも上向きになり、食欲も上がってきます。
秋は美味しいものが沢山旬を迎える季節ですが、食べ過ぎたかなぁと思う日が続いた週末には、少し長めのパッセジャータを楽しんでみるのも良いと思います。
また、秋は気候的にも歩きやすく、意外にたくさん汗をかきます。
パッセジャータに出かける前には水分もしっかりとって、水分補給も忘れないように気を付けましょう。
汗と一緒にミネラルも失われてしまいますので、できればカリウムやマグネシウムを多く含んだミネラル水を選びたいものです。
ただミネラルの多い水は味が個性的になってしまいますので、無発泡のスチルウォーターよりも発泡タイプを選ぶ方が飲みやすくなります。
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<今月のおすすめ銘柄>
GALVANINA(ガルバニーナ)
中イタリアにあるマルケ州・アペッキオが採水地になります。イタリア半島を南北に分けるアペニン山脈の雪解け水から生まれる天然水で、古代ローマより続く歴史ある湧水として知られています。細やかな気泡が特徴の口あたりの良い飲み口になります。
【水タイプ】
産地泉源:イタリア/マルケ州
湧水温度:未記載
水タイプ:発泡
知覚ほか:無臭/pH 7.29
ミネラル:カルシウム:76mg,カリウム:1mg,マグネシウム:22mgほか
※イタリア国内での分析による(per.L)
<ショップ情報>
COOP、リカーショップ、インターネットでの販売ほか
【水ソムリエの飲み方レシピ】
秋のパッセジャータの後は、季節感あるフルーツに生ハムをトッピングしてミネラルを補給してみてはいかがでしょうか。おすすめは柿と生ハムのアンティパスト。イタリアにも日本と同じ品種の「柿」があり、その名も「CACHI-MELE」(カキ・メーレ)と言います。柿のまったりとした甘味と生ハムの塩気は意外にも美味しい組み合わせになります。ここに数滴のレモン汁を加えると、さらにさっぱりとした風味が生まれてきます。プチプチと口の中で弾ける炭酸水に良く合う前菜になります。中医学では、柿にはカラダを冷やす効果があるとされていますので、運動後の火照りが引きにくい体質の方には良いかも知れませんね。