こんにちは、ギリコです!
今日は先日開催された「その怒り方があなたを老けさせる!上手に怒る〝アンガーマネジメント〟体験セミナー」の様子を報告します!
会場は「玉川テラス」。
玉川髙島屋SC本館屋上にあり、樹木いっぱいのお庭に面した素敵な会場なんですよ。
本日の講師はこの方!
小尻美奈さん。
日本アンガーマネジメント協会本部講師です。
全国に数千人いるファシリテーター(いわゆるインストラクター、指導員)の中でもトツプクラスの方なんですよ。
アンガーマネジメントはアメリカが発祥。
・自分の怒りのパターンやタイプを知る
↓
・怒る必要のあることは上手に怒れ、怒る必要のないことは怒らないようになる
・「あんな風に怒らなければよかった」「あのとき怒っておけばよかった」と後で怒りで後悔しないようになる
というもの。
本もいろいろ出ていて注目のメソッドなんですよ。
今日のセミナーでは実際にどんなことを習うのでしょうか。
参加者の皆さんも続々と到着です!
そこへ
「こんにちは、よろしくお願いいたします」
と挨拶しながら小尻先生が登壇!
そうです、セミナーの始まりです!
でも
①小さなことでも激昂する、強く怒り過ぎる(怒りの強度が強い)
②根に持つ、思い出し怒りをする(怒りに持続性がある)
③しょっちゅうイライラする、カチンとくることが多い(怒りの頻度が高い)
④他人を傷つける、自分を傷つける、モノを壊す(攻撃性のある怒り)
というのは問題です。
怒りに振り回されると高血圧、脳卒中、心臓病のリスクが高まり、体の免疫力が低下すると言われています。
免疫力が低下すれば美容にもよくないですよね」
うんうん。
と大きくうなづく参加者のみなさん。
小尻先生の話に瞬く間に引き込まれているようで、真剣にメモをとっています。
「ではさっそく自分の怒りを自己診断してみましょう。
自己診断する際に考えるのは強度、持続性、頻発度、攻撃性の4つです。
攻撃性については他人、モノ、自分それぞれに対してどれくらいか診断してみてください」
しばし考え、用意された表に記入していくみなさん。
「次に〝怒り〟と一口にいっても、その下にはいろんな感情が潜んでいるんです。
具体例を出すので怒りの感情の裏側にどんな別の感情が潜んでいるか一緒に考えてみましょう」
〈具体例〉
あなたは高齢の母親と同居しているとします。
あなたはふだんからお母さんに
「危ないからお風呂は私が家にいるときに入ってね。独りで留守番しているときは入らないでね」
と伝えています。
ところがある晩、たまたまあなたの帰りが遅くなったとき、独りで留守番をしていたお母さんがお風呂に入って滑って転んでしまっていました。
帰宅したあなたに
「今日、お風呂に入ったら転んで腰を打ってしまったの」
と話します。
あなたは思わずカッとして
「どうして、そんな勝手なことするの! あれだけ言ったでしょ、危ないから独りのときお風呂に入らないでって!」と怒鳴ってしまいました。
さぁ、怒鳴ったときのあなたには怒りの他にどんな感情が潜んでいるでしょう?」
・・・・・・。
★一体どんな感情が潜んでいると思いますか?
次ページをお読みください!
「母親の腰を心配する気持ち」
「今日の転倒が影響し腰が悪くなってしまったら、という不安な気持ち」
「言ったことを守ってもらえず悲しい気持ち」
「帰りが遅くなったことへの罪悪感」
など参加者から次々声があがります。
「そうです!
心配、不安、悲しみ、罪悪感……
怒りの背景にはそういった感情があるんです。
だとすれば、
「どうして、そんな勝手なことするの! あれだけ言ったでしょ、危ないから独りのときお風呂に入らないでって!」
と怒鳴るより
「お母さんがお風呂でケガをしたら私も悲しいよ、だから独りのときはお風呂に入らないでって、心配して言っているのよ」
と言ったほうがお母さんにあなたの気持ちが伝わると思いませんか?
・・・・・・・・。
確かに!!
まさに〝上手に怒る〟ってこういうことなんですね。
次に小尻さんが教えてくれたのは
6秒ルール。
怒り、イライラという強い感情がピークにあるのは6秒程度という説があり、この6秒間をやり過ごすことで怒りはそのピークを過ぎて冷静さを取り戻せるようになる。
それが〝6秒ルール〟です。
方法としては
①6秒間、口角をアップする
②6秒間、深呼吸する
③6秒間、その場を離れる
④6秒間、自分の怒りを温度や点数にたとえ、測ってみる
があります。
①の口角アップは、口角を上げると脳が「楽しいことが起きた」と勘違いし、ハッピーホルモンのセロトニンが分泌されるそう。
④の怒りを温度や点数にたとえる、というのは
「私の今の怒りは点数が10だ」
「これは怒りの点数7かな」
など自己採点してみること。
「④は私もうちでよく子どもに使います。
今、ママは(怒りの点数が)7だよ! とか(笑)。
これはどれくらい怒っているのかが、子どもに伝わりやすいのでおすすめですよ」
他にも
「べき」の違いが私たちを怒らせる
も教わりました。
これはどういうことかというと、例えば
待ち合わせのときは約束の時間の5分前にくるべき
と思っている人にとって
約束の時間ちょうどになるまで来なかった
は
理想や期待を裏切られた!という怒りへつながる
ということです。
「でも遅刻10分までは許せるっていう人もいるし、15分までだったら別に気にしないという人もいますよね。
では、会場にいるみなさんにおたずねします。
約束の時間に相手が10分遅れで来た場合に、自分と同じだと思うは指を1本、自分とは違うけど許せると思う方は指を2本、許せないと思う方は指を3本立ててみてください。
はい、どうぞ!」
★あなたは指何本ですか? 気になる続きは次ページに
2本の人、3本の人といろいろです。
「ほら、この会場にいる人でもこんなにそれぞれ違うんですよ。
つまり人によって怒る、怒らないの境界線は違うんです。
だったら最初からその境界線を言語化して相手に伝えましょう。
例えば〝10分までは遅刻しても待つけど、それ以上は待たないよ~〟と言葉で伝えるとか」
確かにそういう風にカドが立たない感じにサラリと伝えられるようになれば、ラクになれそうですね。
セミナーの途中、同じテーブルになった人達で「最近一番怒ったことはどんなことか」について紹介し合う時間もありました。
「私の場合は、息子が夕食のときに……」
「私は勤務している会社に新しく入った若い人が……」
「私は電車の中でマナーの悪い人がいて……」
と、みなさんそれぞれの最近の怒りの体験を披露し合い始めたのですが・・・・
あれ?
なぜかあちこちで笑顔&笑い声が!
怒りの体験を思い出しながら話しているのに、楽しそうです。
この様子を見て
「自分にとって当時は許せないっていうくらい怒ったことでも、こうして時間が経ち落ち着いてから人に話してみると、私ったらなんであのときあんなに怒ったんだろうと可笑しく思える場合もあるんですよ」
と先生。
う~~~ん。
本当に怒りって面白い感情ですね。
一回の報告記事では書ききれないぐらい参考になることを習った本日のセミナー。
最後は「怒らない体操」の体験もあったんですよ。
「怒らない体操」は怒りの体質改善を目指したもので、考案者は日本アンガーマネジメント協会とウォーキングドクターのデューク更家さん。
この体操のポイントは、あばらと姿勢。
★気になる「怒らない体操」。その様子は次ページに!
「怒りってあばらのあたりにたまるんです。
だから、怒りがたまりやすいあばらを伸ばすエクササイズでデトックスしましょう。
怒りっぽい人は姿勢が歪んでいる人も多いのです。
ですから、姿勢を整えることで自律神経のバランスが良くなり、怒りの体質改善に役立ちます。
良い姿勢って、身体の中心にある仙骨が立っている状態なんです。
これからよい姿勢になる方法をお教えしますが、その前に……」
といって2人の参加者を呼んで両隣に立ってもらうと、体を横から軽くポンと押してみた小尻先生。
「わ!」と、2人ともよろけてしまいました。
「今、正しく立てていないので、ちょっとした力を横から加えられただけで簡単に体がグラついてしまいます。
では丹田に重心がのっているグラつかない状態をつくってみましょう」
と見本を見せる小尻先生。
両隣の参加者も一緒に実践してみます。
そしてこのあともう一回、両隣の参加者の体を横からポンと押す先生、、、、
全くグラつきません!
「おおーッ」
この変化に会場のみなさんもびっくり。
同じことを今度は二人一組になり全員でやってみます。
エクササイズの前はちょっと押されただけでグラついたみなさんの体が、仙骨が立った状態になると、押されてもまったく平気。
「ほんと、ビクともしない!」
怒らない体操は他にもいろいろあります。
↓ストレスがたまりやすい身体の脇をほぐす〝デトックスウォーク〟
ギリコの場合はこの体操をしてみたら肩こりがとれてビックリ!
↓これはオーラをまとって怒りから自分の身を守る体操〝オーラバランス〟
不思議なことにやっているうちに楽しくなってくるんです。
「怒らない体操」は下のURLで動画を見ることができますのでぜひ一度ご覧になってみてください。
怒らない体操を体験してさらにニコニコになったところで今日のセミナーは終了です。
参加者からは
「今日はとても参考になりました。
最近怒りっぽくなっている自分がとてもイヤでしたが、今日習ったことを実践して無駄な怒りは流すようにしたいです」
「アッという間の2時間でした。子どもに怒っても効き目がなかったのですが、今日はその理由が分かった気がします。
上手に怒れるようになりたいです」
「怒りというテーマなのに、セミナー自体は楽しかったです。
もっと勉強してみたいとこのメソッドに興味がわきました」
などの声が寄せられました。
キラキラの笑顔でお帰りになるみなさんの様子に、ギリコもとってもうれしかったです!
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撮影/中澤真央