今年のゴールデン・グローブ賞は赤いドレスが目を引きました。
アカデミー賞の前哨戦と言われてるので、この日のレッド・カーペットの華やかなドレス競争の後、オスカーに何を着て行くか決めるセレブも多いそうです。レッド・カーペットを飾った赤いドレスのセレブ達の共通点を見つけました。みな、個性的な生き方を貫いている人たちなのです。
まずハイディ・クルム。
4人の子供のお母さんですが、今でも200万ドル(2億円)の保険がかかっている素晴らしい脚と、1ミリも崩れないスーパーモデル体型はそのまま。ヴェルサーチの真っ赤なドレスを見事に着こなして登場しました。10年も続いた リアリティ・ショー『プロジェクト・ランウェイ』のプロデューサーとしても大活躍してます。彼女の美の秘訣は太陽を避けること、毎晩ディナーの時にミルクをグラス一杯飲むことだそうです。
おもしろいことに、ハイディはレッド・カーペットを通過するためだけに、ゴールデングローブ賞にやって来ます。カメラマンのフラッシュの海の中でポーズを取るのが楽しいからなのか、メディアでちょっとしたニュースになるのを狙っているのか、理由は良く分からないのですが、毎年律儀にレッド・カーペットに登場します。ノミネーションされている作品やセレブとは無関係なので席は確保されてないのですが、希望すればもちろん誰かのゲストとして席を取ることはできるのです。が、席をオファーされても“ノーサンキュウ”と帰ってしまうのです。3時間も座ってるのがイヤなのでしょうか?
アカデミー賞を2回も取ってるハリウッドの重鎮、77歳のジェーン・フォンダもハイディに負けない長身と痩躯でレッドカーペットを圧倒してました。
若い頃にはヴォーグの表紙を飾ってます。アトリエ・ヴェルサーチの 真っ赤なドレスを着てステージに立った時は、会場のあちこちから、わあっとため息が聞こえました。彼女は美容整形をしていることをはっきり認めています。 良いドクターを見つけることが秘訣、と教えてくれます。波瀾万丈の人生ですが、62歳の時に3人目の夫CNN の創始者テッド・ターナーとの10年の結婚生活に終止符をうちました。その時の心境を「62歳でやっと、男と居ることが女を一人前にするのではない、と気がついたの」と笑ってました。二度と結婚はしないそうです。
ドルチェ&ガッバーナの赤いドレスがぴったりの“The Queen”ことヘレン・ミレン。
先日パリで起こった シャルリー・エブド編集部襲撃事件の象徴である“言論の自由”をサポートする彼女は、“Je suis Charlie” のカードを持ってレッド・カーペットに登場した数少ないセレブの一人です。胸にはペンをあしらったブローチをつけて、静かに、そして徹底して言論の自由固守を訴えてました。ハリウッドには政治的言動を嫌う風潮があります。そんな中で、ヘレン・ミレンは人種差別や性差別に反対する意見を恐れず表明できる数少ないセレブです。気風が良いと言う表現がぴったりなんです。
3年前『GIRLS/ガールズ』という、20代の女の子たちの生活を気取らずに描くTVシリーズをクリエイトして、一躍ハリウッドに踊り出た27歳のレナ・ダナム。それほど美人でもなく、少々オーバーウェイト気味の彼女が演じる普通の女の子像がメチャ受けし、お化粧っけのない小太りの女の子たちに自信を与えるグールー(導師)のようにもてはやされていました。しかし、どんどん痩せてメイキャップも濃くなり、ハリウッド化していく彼女に批判が出るようになり、ただいま少々苦戦中です。