はじめまして、竹村和花です。
わたくし、イタリア在住の温泉研究家で現役の水ソムリエ(idro-Sommelier®)です。
2008年に温泉研究が高じてヨーロッパに活動拠点を移し、現在はフレンツェに住んでいます。
ヨーロッパの温泉は基本、飲泉。
私がここヨーロッパで学んだことの一つに、温泉は入るだけよりも飲泉によってカラダにぐっと働きかける、ということがあります。
つまり飲泉を知らずして、ヨーロッパの温泉を語るなかれ!ということ。
そんなこともあって、現地では水専門の研究会などに所属しながらヨーロッパの飲泉を研究しています。
そして現在イタリアのアクアミネラーレ協会が唯一公認している日本人の水ソムリエ&水鑑定士がわたくしです。
今回はOurAge限定企画で、イタリア発!の温泉と水情報をお届けしたいと思います。
し・か・も!今すぐイタリアに行く予定がない、という方でも大丈夫。
意外にもイタリアの温泉や水は、日本にいても気軽に楽しめるのです。
アマゾンや、KALDIなどの輸入食料品店によって、最近は日本でも世界中の美味しい温泉やミネラルウォーターが簡単に手に入ります。
第1回目となる今回は、基本的な水の話とあわせて、この季節にこそオススメ!という銘柄&飲み方レシピを紹介していきたいと思います。
現地で手に入れるよりも、ちょっぴり高級にはなりますが、水に対する理解が深まれば、きっと健康そのものや「美しさ」に対する意識が大きく変わってくると思います。
<水の基本タイプを知る>
日本では、夏に女性誌を中心に「デトックス・ウォーター」なるものが流行していたようですが、実際に試された方も多いのではないでしょうか?
雑誌で見る限り、「デトックス・ウォーター」は見た目が華やかでいかにもオシャレ。
でも実際に手作りされた方なら、きっとこう思われたはずです。
「デトックス・ウォーター」って、基本、オーガニックだよね、と。
そう。いかに「デトックス(解毒)」なんて名前を付けていたとしても、洗っても落ちない農薬たっぷりのフルーツじゃ、逆に毒素を取り込んじゃう、と。
そして水は?水についてはどう思われましたか?
水道水が良いのか、それとも市販のミネラルウォーターの方が良いのか?温度は?保存は?
実はこのトレンドの中で、意外にも意識されていなかったのが「水」です。
【水のプロフィール】
そこで、です。
水道水、そしてミネラルウォーターとして売られているものには一体どんな種類、どんなタイプの水があるのでしょうか?
水道水や、世界中のスーパーに並ぶミネラルウォーター。
その大もと、原料になっているのは、地球上の各国の森に落ちた一滴の雨です。
それが、何十年かの時間を経て自然に湧き出したり、あるいは深い井戸から汲み上げられて、小さなボトルに詰められ売られています。
みなさんがコンビニやスーパーで手にするミネラルウォーターも、もとをたどれば自然界に落ちた一滴の雨粒ということになるのです
日本では現在、国の決めたガイドラインによってミネラルウォーター(容器入り飲料水)がどのような場所で生まれ、どのような加工をしてボトルに詰められたのか?という
水のプロフィールともいうべき、これらの情報をボトルに表示するように決められています。
ざっと10個ほどの項目がありますが、とても大事な項目なので書いておきますね。
1) 品名(ナチュラルウォーター・ナチュラルミネラルウォーター・ミネラルウォーター・ボトルドウォーター)
2) 原材料名(水:鉱水・鉱泉水・湧水・温泉水・浅井戸水・水道水/添加物があるか?など)
3) 内容量(LまたはmLで表示)
4) 賞味期限(品質保持期限)
5) 保存方法
6) 採水地
7) 使用上の注意
8) 使用方法
9) 製造者等
10)原産国(輸入商品のみ)
さらに日本では水道水は51の検査項目、ミネラルウォーターなら18の検査項目によって水の品質の安全を管理しています。
こういった『表示』から、水は食品。口に入れて安全であることが絶対条件になっていることが良く分かります。
ではヨーロッパはどうでしょうか?
EUではイタリアやドイツなど、それぞれの国の水道法やミネラルウォーターの検査項目や基準を定める法律があります。
でも日本との一番の違いは「自然」や「天然」という言葉に対する考え方です。
日本の場合「ナチュラルミネラルウォーター」であっても、水を加熱処もしくは非加熱処理で殺菌する必要があるのです。
次回は、ラベルの横に書いてある「ミネラル」について紹介しますね。
水のプロフィールを読む習慣がつくと、きっと健康そのものや「美しさ」に対する意識が大きく変わってくると思います。
次ページには、おすすめのミネラルウォーターとその飲み方について書いてます。
<12月のおすすめ銘柄-1>
SAN.BENEDETTO(サン・ベネディット)
まろやかでクセが少なく、すっきりとした味わい。発泡性(FRIZANTE)のものと無発泡(NATURALE)があり、好みに合わせて選べる。
【水タイプ】
産地泉源:イタリア/ベネト州(湧出地:SCORZE)
発 泡 性:〇発泡・スパークリング(FRIZANTE)/〇無発泡・スチール(NATURALE)
湧水温度:15.1℃
知覚ほか:微酸,無色/ pH7.52
ミネラル:重炭酸塩313mg,カルシウム50.3mg,マグネシウム30mg,シリカ12.0mg,硝酸9.0mg,ナトリウム6.0mg,硫酸3.7mg,塩化物2.2mg,カリウム0.9mg ※per.L
【水ソムリエの飲み方レシピ】
気候が真冬に向かうこの季節、身体の冷えを心配するあまり、どうしても水分補給は敬遠しがち。
けれどこういう時にこそ、風邪の予防や体内の水分不足を補う上でも効果的に水を口にしたいもの。
◆体内循環を良くするには◆
毎日の入浴とお風呂に入る15分~30分前にカップ1杯(200mlほど)のミネラルウォーターを常温で飲むのがおすすめ。
◆ビタミン&水分補給には◆
ミネラルウォーターと100%果汁をハーフ&ハーフでブレドしたノンアルコールのフルーツ・カクテルにして飲むのがおすすめ。果糖やカロリーも50%に抑えられます。
ショップ情報 インターネットのショップ、アマゾン、KALDIなどの輸入食料品店