こんにちは、水ソムリエ&水鑑定士の竹村和花です。
EUでも熊本地震について大きく取り上げられ、人々の想いは九州・熊本エリアの人々に向けられています。
被災された皆さまには心より御見舞い申し上げますと共に1日も早い事態の収束と復旧を願っております。
<素敵なパッセジャータ文化>
さてフィレンツェは春らんまん、名実ともに「花の都」となる季節がやって来ました。
今日はフィレンツェ市内にある庭園の1つBARDINI庭園の様子と併せて、イタリアの人々の暮らしに溶け込んだ『パッセジャータ』について紹介します。
イタリアの人々の暮らし文化の1つに『パッセジャータ』があります。
パッセジャータとは「散歩」を表す言葉で、人によっては朝に、人によっては夕べに、あるいは週末に、ご近所のお気に入りの場所を散策し楽しむ文化です。
■自然を楽しむパッセジャータ
イタリアの人びとが愛するライフ・スタイルの中でも、自然は大きな要素を占めています。
フィレンツェのような街なかに住んでいる人でも、自然を感じられる場所に対してはとても敏感。
週末やバカンスには、必ず自然を感じられる公園やお気に入りの場所に出かけて、風の匂いの中に季節を感じ、海や山、緑の森や、なだらかな畑の続く風景を楽しみます。
そして太陽の陽のもと、まばゆい光を浴びながら樹の匂い風の匂いを楽しみ、ココロのままに季節の移り変わりを感じる。
その傍らにはいつも友達や恋人、家族がいて、お気に入りの場所でともに過ごす時間をとても大切にします。
■楽しいお出かけ週末パッセジャータ
私の大好きな友人の一人に、既婚のイタリア人女性で外科医をしているエレナがいます。
彼女は多忙で、平日は担当地域の幾つかの医療センターに出かけて診療するだけでなく、早朝から学会に参加したり、他州で行われる研究会に参加したりしています。
それに社会貢献活動にも積極的で、幾つもの慈善団体の支援活動にたずさわっています。
でも週末には必ず電話がかかって来て、こう言うのです。
「今何してる?これからパッセジャータに出かけるけど、一緒に行かない?」と。
私たちはフィレンツェに点在する庭園のポルタ(扉門)の前で待合せ、延々と続く街路樹の下を歩きながら、1週間分の話をします。
今週はこんな事があったのよ!とか、今使っている本のイタリア文法が難しい!とか、チェントロで美味しいピッツェリアを見つけたから今度行ってみようよ、と言ったふうに。
パッセジャータのスタイルは人ぞれぞれですが、私とエレナの週末パッセジャータは、オリーブの樹が連なる小さな路地を進みながら4時間ほどかけて歩くものです。
緑色の木立を抜けてくる風に包まれ、木漏れ陽の光を感じながら、時に小さなバール(カフェ)で休憩し、カフェやパニーノをほおばる。
陽射しが強くなるこの季節には、ミネラルウォーターを片手にお気に入りのジェラート屋さんをめざします。
次ページではパッセジャータで基礎代謝UP!をご紹介します。
<基礎代謝をUPしてくれるパッセジャータ>
イタリアの暮し文化に溶け込んだパッセジャータですが、歩きやすい靴で出かけるブランチを兼ねた週末のお散歩は美容や健康にとても有効です。
ミネラルウォーターを片手に少し早足で3時間、4時間。週末のパッセジャータは1週間分の運動不足を解消し、基礎代謝をUPしてくれます。
その日の体調に合わせ、休憩をとりながらで大丈夫。お天気も大事。友達とのおしゃべりはストレス解消にもなりますし、呼吸数も上がりエアロ効果も出ます。
途中で、まだ出かけたことのない新しいカフェやレストランに立ち寄るというのも素敵なプランです。
パッセジャータ上級者なら、おしゃれなカフェに立ち寄る事にもトライしたいもの。
自然が大好きなイタリアの人達。その豊かな暮らし文化の中に居ると、生きていることの意味や人生の豊かさとは何か?について深く考えさせられます。
どんなに忙しくても、連絡を取りあって、決まって自然のものに出会いに行く。特別に何かをするというのではなく、ただその風景を見に。
あるいは太陽の光を肌で感じ、木々の匂いに包まれ、風の中に紛れこむ季節の匂いに心泳がせ、素肌で自然を感じにゆく。
イタリアの人々が愛する暮らし方を、今週末はぜひ、みなさんも楽しんでみてはいかがですか?
素敵な週末が過ごせたなら、きっと新しい1週間も強い気持ちで乗り切れます。
<5月のおすすめ銘柄-1>
ACQUA PANNA(アクア・パンナ)
フィレンツェ市の紋章を冠につけたトスカーナの名水です。常温でも飲みやすい超軟水はクセがなく、これから水を飲む習慣を身につけたい方におすすめです。うす味のデリケートなお料理にもとてもよく合います。
【水タイプ】
産地泉源:イタリア/トスカーナ州
発 泡 性:無発泡のみ
湧水温度:10.4℃
知覚ほか:無味,無色/ 8.0pH
ミネラル:ナトリウム6.4mg,カルシウム32mg,シリカ7mg,硫酸塩22mg,マグネシウム6.2mg,カリウム0.8mg,重炭酸103mg,塩化物8.5mgほか※イタリアにおける分析結果(per.L)
【水ソムリエの飲み方レシピ】
日本では「ジェノベーゼ」と紹介されるスパゲッティ・アッラ・ペスト。本場リグーリア州ではジャガイモやインゲン豆を2-3cmに刻んで入れるなど、見た目も爽やかなグリーンの春野菜パスタに仕上げます。オリーブオイルや松の実・チーズで練上げられたペストが絡んだ、まったりとした味わい楽しむには、オリゴミネラーレに分類される超軟水がおすすめ。サラダや野菜料理は軟水との相性がとても良いので応用して下さいね。
<ショップ情報>インターネットのショップ,アマゾン,KALDIなどの輸入食料品店