「サラベス」が日本に上陸したのは2012年のこと。以来、本場NYでの人気に負けないくらい多くのファンを魅了し続け、現在では東京・新宿・品川・大阪と4店舗を展開しています。
そんな「サラベス」のオーナー、サラベス・レヴィーンさんが来日すると聞き、「サラベス」ファンの一人、ミーナがインタビューしてきました。
訪れたのは「サラベス 東京店」。昨年12月にオープンした店舗で、東京駅八重洲北口から徒歩2分とアクセス便利な場所にあります。
エスカレーターを上がり、お店のドアを開けると…。
とびきり笑顔のサラベスさんが出迎えてくれました。
前日の台湾店オープンに立ち会い、その足で日本にいらしたのだそう。じつは日本でも新しい店舗の計画があり、午前中にはミーティングに参加していたと言います。そんな忙しいスケジュールをこなしているのに、疲れた様子はまったくなく、東京店スタッフの方とも何やら打合せをしてらっしゃいました。
「アジア圏に来たときは必ず日本にも寄り、料理のチェックなどをしています。日本のファミリーは本当に一生懸命で、私の味を忠実に再現してくれているのよ」
スタッフのことを“ファミリー”と呼ぶサラベスさん。仕事に対する姿勢を高く評価していて、そんなファミリー達が頑張っている姿を見ると嬉しくなる、とまたしてもとびきりの笑顔です。
「サラベス」と言えば、“NYの朝食の女王”と称されているように朝食メニューで有名ですが「東京店、品川店はディナーメニューも充実しているところが、NYのお店と似ている」のだそう。遠く離れた国でもクオリティーを維持すべく、豊富すぎるくらいある本場のメニューの中から、凝縮していいとこ取りしたのが日本のメニューだと言います。
インタビューの場所を移して、3階のオープンテラスへ。何とも開放的で気持ちいい空間です。日が暮れてからのディナータイムも、また違った雰囲気が楽しめますね。
「お店のインテリアで重視しているのは、お客様が入りやすい雰囲気、食事をゆったり楽しめる空気感。それぞれの店舗はロケーションに合わせて違う内装にしているのだけど、それはNYも同じです」
それでいて、あたたかみのある「サラベス」らしさはキープしているので、どこか親戚みたいに似ているのだそうです。
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ミーナの質問に耳を傾けつつ、お店に対する熱い思いを語ってくれるそのエネルギッシュさ、バイタリティー。先月73歳になったと聞いて、ありきたりですが本当に若々しくて驚きます! ミーナとは親子くらい歳が離れているのに(実際、母と同い歳)、お肌もとってもキレイ。ミーナも73歳のとき、こんなにフレッシュでいられるといいな、と真剣に思ってしまいました。
「毎日、朝から晩まで仕事をしています。最近でも、4週間休まずに働いていたことがありました。自分の仕事を愛していて、生きがいが仕事なのです。“趣味も仕事にしろ”という名言がアメリカにありますが、まさにその通りだと思います」
毎日頭を使って、仕事のことを考える。新しいことにチャレンジすることが楽しい、と語るサラベスさんは、「何歳になっても進化し続けることが大切。この調子だと、私は110歳くらいまで生きるかも」と笑います。
日本では「サラベス」の代名詞とも言えるくらい大人気の「クラシックエッグベネディクト」(1450円/税込、以下同)。「ヒットしているのは、日本の食材の質の良さもある」そうで、特に日本のたまごはクオリティーが高いのだとか。「朝、たまごを2つ食べるだけで栄養が摂れるし、お肉を食べるよりも健康的だと思いますね」
料理はクオリティーの高い素材を選び、その素材の良さを活かすことが大切、とサラベスさん。「香りも良くて、ひとつひとつの素材に個性がある。それらをシンプルに調理することで、特別な料理になるのです」
年齢を感じさせないキレイなお肌の秘密は、そんな料理をいつも食べているからなのでしょうか? しかもスラリとしたスタイルを維持している秘訣もぜひ教えて欲しい、と聞いてみると…。
「朝食はいつも、フルーツをふんだんに使ったスムージー。たまに、ケールのサラダなども一緒に食べています。私はチェルシーにある、ベーカリー併設の店舗で働いているのですが、このお店ではスムージーも販売していて、ベーカリーアイテムと同じくらい人気があります」
スキンケアは? メイクは? 体型維持の秘訣は? とさらに質問してみると、「スキンケアは保湿に気をつかっていることくらい。メイクは、ファンデーションは使っていません。アイメイクと、チーク、口紅をちょこっと付けるだけ」だそうです。また、スタイルに関しては、「試食をたくさんして太ることもありますが、その後の食べ方に気をつければ自然と元に戻ります。ハーブや上質なオリーブオイルなど、体に良い食材を選ぶことが一番」ですって。
素材を活かした、シンプルな料理。そして美容や生き方も、自分に必要なものだけをチョイスして、自分に素直に、いたってシンプルに。彼女がいくつになっても輝いている秘密は、そこにあるのかもしれません。
日本での人気メニューと言えば、「フラッフィーフレンチトースト」(1250円)。お料理の撮影をしたいと用意してもらったら、こんなおちゃめなポーズをしてくれました。
「私の子ども達もこのフレンチトーストがお気に入り。食べることは大好きなのに、誰もシェフになる道は選んでくれなかったのが少しだけ寂しい」
とはいえ、私にはこの日本にもステキなファミリーが沢山いますから、というサラベスさんは、「これから先も、私の料理を食べて幸せだと感じてくれるお客様がいる限り、この仕事をずっと続けていきたい」と語ります。
「キャリアを優先することで家族に負い目を感じたり、あるいはキャリアを求めるがために家族を持つことをあきらめる女性もいます。でも、どちらもバランス良く、両方を手に入れられるのが女性だと私は思っています」
お仕事から離れている人も、クリエイティブな趣味を持ったら、きっとさらにHAPPYな毎日になるのでは? とサラベスさん。「何故なら、私たち女性は時間配分がとても上手。男性にはなかなか出来ない才能を元々持っているのですから」
仕事も趣味も、プライベートも、自分のやりたいことをとことん追求すること。夢中になること。とてもステキなお話を伺うことが出来て、ミーナもますます前向きに頑張ろう!とあらためて思ったのでした。