野菜料理家・庄司いずみさんが提案する、ヘルシーで美味しい「豆みりんレシピ」の第2回。
「豆みりん」とは、栄養豊富な豆を本みりんで煮た、新感覚の煮豆。ほんのりとしたやさしい甘味が魅力です。
前回(7/15)はこの「豆みりん」を使った、ヘルシースイーツ2点をご紹介しました。今回は料理に取り入れる方法をご紹介しましょう。
一般的な煮豆は、砂糖を使ってしっかりと煮詰めているので、甘味がくどく感じられ、たくさん食べられない…という人も多いようです。
でも、それはちょっと残念! 豆は低脂肪で高タンパク質。代謝を助けるビタミンB群や、体の調子を整えるミネラル類、腸内環境を整える食物繊維など、現代の女性に不足しがちな栄養が充実した、まるで天然サプリメントのような存在。ぜひ、毎日の食事に取り入れたいですね!
「豆みりん」はキレのよい、あっさりとした甘味が特徴。甘味だけでなく本みりんの旨みも加わって、いつもの豆がぐっとおいしくなっているので、思わず箸がすすみます。
また、ジャンルを問わず、幅広く料理に応用できるというのも嬉しい! たっぷり作っておけば、いつでも手軽に豆の健康パワーをチャージできますよ!
「本みりんは私にとって欠かせない調味料。本みりんには旨みがたっぷり凝縮されているので、料理にコクと深みが出るというのが何よりの魅力です。
また、私はスイーツや料理に砂糖を使用しません。煮物など、ほんのりと甘味をつけたい料理には本みりんを使っています。本みりんの甘味はくどくなく、すっきりとしているので素材の味をじゃましないのがいいですね。
そのほか、しょうゆなどのほかの調味料の味のしみ込みがよくなる、生臭みを消す、煮崩れを防ぐ、テリ・ツヤを出すなど、本みりんには嬉しい効果がいっぱいです!
酢飯・酢の物に使うと上品な甘味がつけられるだけでなく、酢の酸味がやわらいで、まろやかになるのもいいですね」(庄司さん)
では、ここで「豆みりん」を使った料理をご紹介します!
甘夏でビタミンチャージ!
暑い日にも食べやすい爽やかご飯
【絹さやと甘夏、豆みりんの混ぜずし】
豆みりんでほんのりとした甘味をプラス。
砂糖の量は控えめしたヘルシー酢飯です。
《レシピ》
【材料】(4~5人分)
ご飯……2合分
A酢……大さじ3
A砂糖……大さじ11/2
A塩……小さじ1
紅しょうが……20g
甘夏の実……1個分(300g)
絹さや……1パック(35g)
豆みりん(ミックスビーンズ)……80g
※豆みりんの作り方は2pにめにあります。
【作り方】
①甘夏は皮と薄皮をむいて実を軽くほぐす。
絹さやは筋を取ってさっとゆで、細切りにする。
②盤台などに炊きたてのご飯を入れ、混ぜ合わせておいたAとみじん切りにした紅しょうがを加え、水分をとばすようにさっくりと混ぜて、すし飯を作る。
③②に甘夏と豆みりんを混ぜ込んで盛りつけ、絹さやを散らす。
次ページに続きます。
大豆は優秀なタンパク質源。
そぼろに見立てて野菜と一緒に
【豆みりんのそぼろ風】
しょうがの風味が食欲をそそります。
おつまみにも、ご飯のおともにもぴったり!
《レシピ》
【材料】(作りやすい分量)
豆みりん(大豆)……200g
しょうが……20g
レタス……適量
しょうゆ……大さじ2
酒……大さじ2
ごま油……適量
※豆みりんの作り方はこの下のコラム後にあります。
【作り方】
①豆みりんは粗くみじん切りにする。しょうがはみじん切りにする。
②ごま油を熱して①を炒める。
③しょうがの香りが立ってきたら、しょうゆ、酒を加え、水分がとぶまでいりつける。
④適当な大きさにちぎったレタスに③を適量のせる。
《Column》 by 庄司いずみさん
豆みりんはスイーツに利用するほか、いろいろなおかずに応用できます。たとえば、豆みりんにちょっとおしょうゆをたらしてと箸休めに。すっきりとした甘さなので、サラダにトッピングするのもよいでしょう。
汁気を切ってかき揚げ風にすると食べごたえのあるおかずに。フードプロセッサーでペースト状にすればバケットに塗ったり、野菜スティックのディップにしたり活用できます。
《基本の「豆みりん」の作り方》
【材料】(仕上がり分量の目安・約100g)
ドライパックの豆(大豆またはミックスビーンズ)……2袋(100g)
タカラ「国産米100%」本みりん……1/2カップ
【作り方】
①鍋に豆と、ひたひたになるくらいの水を入れ、火にかける。
②煮立ったら弱火にし、2 ~ 3 分ゆでる。ザルに上げて水気をきる。
③②を鍋に戻し、本みりんを加えて中火にかける。
煮立ったら弱火にし、2 ~ 3 分煮詰める。煮汁につけたまま冷ます。
一度ゆでこぼして、豆の臭みを取ります。煮すぎると皮がはじけたり、煮くずれたりするので様子をみながら加熱して。
みりんの分量はお好みで調整を。タカラ「国産米100%」本みりんは、注ぎ口が細口&広口、二段式のキャップなので、注ぐ量を調節可能。失敗なく注げます。
【今回使ったみりんは?】
『豆みりん』のおいしさの秘密は、使用する本みりんのおいしさで決まります。
らくらく調節ボトル入り、500ml/¥395
●問い合わせ 宝酒造お客様相談室 TEL075-241-5111