ハーバード大学&ソルボンヌ大学医学部客員教授・根来秀行さんの「免疫を強化する根来式4つの呼吸メソッド」2つめ、毛細血管を緩める腹式呼吸を教えていただきます。
日中の毛細血管を緩める腹式呼吸
テレワークなどで座っている時間が長いと、姿勢が前かがみになり、毛細血管が圧迫され血流が悪化。呼吸も浅くなり、交感神経が過剰に働いて、自律神経のバランスがくずれ、免疫低下を招きます。
日中に交感神経が優位になりすぎると、副交感神経が優位になってリラックスするはずの夕方になっても、心身の緊張が解けず、夜の不眠につながります。
大切なのは息抜き。日中の仕事や家事の合間に、適宜、呼吸休憩を入れましょう。テレワークなどで座りっぱなしのときは、45〜90分に1回、1分程度の腹式呼吸を入れるだけでOK。
ギュッと締まっていた毛細血管が一瞬にして緩みます。日中のパフォーマンスが上がり、夕方以降は自然にリラックスモードに。疲れを翌日に持ち越すことがなくなります。
●1分間の腹式呼吸休憩
椅子にゆったりと座って、4秒吸って、8秒吐く「4・8腹式呼吸」を5回繰り返すだけ。余裕があれば、4秒かけて息を吸い、4秒軽く息を止めて、8秒かけて息を吐く「4・4・8呼吸法」を数回プラスして。鼻で呼吸をすること、お腹を絞るようにしっかり息を吐ききるのがコツ。しっかり副交感神経を上げたい場合は、これを5分程度行ってください。
前回ご紹介した「根来式4つの呼吸メソッド<1>」は、下のリンクから読むことができます。
※次回は根来式4つの呼吸メソッド<3>リンパ呼吸法をご紹介します。
脳も体も、すべての不調は細胞の酸欠部位で起きている!
『ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来の特別授業 病まないための細胞呼吸レッスン』
根来秀行 著/集英社
1,430円
呼吸法、食事、睡眠、運動など、細胞レベルで元気になれる簡単で効果抜群の生活術が満載
根来秀行さん
Hideyuki Negoro
ハーバード大学医学部客員教授、ソルボンヌ大学医学部客員教授、奈良県立医科大学医学部客員教授、信州大学特任教授、事業構想大学院大学理事・教授。専門は内科学、腎臓病学、抗加齢医学、睡眠医学など。『ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来の特別授業 病まないための細胞呼吸レッスン』 『ハーバード&パリ大学 根来教授の特別授業「毛細血管」は増やすが勝ち!』(ともに集英社)など著書多数
撮影/角守裕二 イラスト/浅生ハルミン 構成・原文/石丸久美子