胸部の最も広く大きい筋肉である大胸筋をリリースすることで、正しい呼吸やよい姿勢をとれるように。それが背中の痛みの軽減につながります。
背中よりも先に、体の前側を楽に動かせるようにリリース
背中が張る、反ると痛い、深呼吸すると痛い、胸を張ると痛い、痛くて姿勢を保っていられない…などの訴え。原因は長時間の同じ姿勢、過緊張や歪みが多いのですが、これは肩こり・首こりと同じ筋膜リリース法でも改善できます。
むしろ猫背や巻き肩などの屈曲によって、肋骨や背骨が硬くなり、前側の筋肉が縮まってしまうほうが困りもの。正しい呼吸やよい姿勢をとれるように、まず体の前側にアプローチすることから始めます。(トレーナー酒井大輔さん)
フォームローラーで大胸筋をほぐす
次もまだ、リリースするのは前側です。肋骨や上腕骨とつながっている大胸筋をほぐして体の前面を柔軟に。フォームローラーの基本の使い方をしっかり復習しましょう。
●ほぐしエリア
ここでほぐす大胸筋は、胸部の最も広く大きい筋肉。よく、バストアップや姿勢の改善が期待できるといわれるエリアです。ここでは鍛えるのではなくリリースをします
●ローラーを斜めにセットし、大胸筋を乗せて左右各4往復ローリング
脇の下にローラーを斜めにセットし、転がる方向に大胸筋を乗せてローリングを各4往復
●肩からゆっくり左右各4回腕を動かす
ローリングが終わったら、脇の下でローラーを止め、圧をかけたまま肩から腕をゆっくり左右に各4回動かして。慣れてくると、筋膜が引っかかるのがわかってきます。反対側も同様に
※下のリンクから基本の動きの記事を見ることができます
教えていただいたのは
酒井大輔さん
Daisuke Sakai
1974年生まれ。全米アスレティックトレーナー協会公認アスレティックトレーナー(NATA-ATC)。数々のスポーツチームのサポート、10年間の船橋整形外科病院勤務を経て、現在は地域密着型のコンディショニングスタジオ「船橋オルトベース」主宰。イオンスポーツクラブのスタッフ育成などにも従事。
撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/三浦真淑 モデル/SOGYON スタイリスト/鈴木由里香 監修/酒井大輔(船橋オルトベース) 構成・原文/蓮見則子