「顔がたるんできた」「顔が大きく見える」という2大悩みは、背中の「さぼり筋」が隠れた原因だった!
顔のたるみの隠れた原因が、実は背中にあると話すKAORUさん。その理由を伺いました。
「スマホやパソコンを見ることが多い現代の生活では、もともと猫背になりやすいので背中の筋肉が使われず衰えてしまいがち。
つまり、背中の筋肉は、使われずに怠けている“さぼり筋”。背中の筋肉がサボっていると背中を真っすぐに立たせることができないので猫背が慢性化し、首が前に出るので顔が下に引っ張られて、たるんでしまうのです。猫背で首が前に出ると首が短くなるので、顔が大きく見える原因にもなります」(KAORUさん)
では、改善するには?
「まずは使われずに硬くなっている背中の“さぼり筋”をほぐし、次に背中、肩、お腹までを伸ばすストレッチをして、背中の筋肉が動きやすい状態に整えます。
そのうえで背中の筋肉を強化するトレーニングをすると、効果的に背中が鍛えられます。
背中が真っすぐに起こせるようになることで首が伸び、たるみが改善しやすくなるだけでなく、小顔効果も得られます。もちろん、背中の贅肉もすっきりして引き締まり、見た目が若々しくなりますよ」
以下が、KAORUさんおすすめの3STEPの「ゆる筋トレ」。さっそくトライしてみて。
STEP1「 ほぐす」
背中ほぐし
① あお向けになって両膝を立て、背中にフォームローラーを当てて、上体を起こし、両手を頭の後ろで組みます。
※フォームローラーは、筋膜リリース用のローラーならなんでもOK。ない場合は、細長いステンレスボトルなどにバスタオルを巻いて円柱状にして使ってもOK。
② 体を縦に動かしてフォームローラーを転がし、背中をほぐします。5往復以上行いましょう。
STEP2 「伸ばす」
背中〜肩〜お腹を伸ばすアームサークル
① 右側を下にして横向きに寝て、右の脇の下にフォームローラーを当てます。両膝を軽く曲げ、左腕を真っすぐ前に伸ばします。手のひらは下に向けましょう。
② 左腕を頭のほうへと動かしていきます。
③ 腕が真上に行ったら、手のひらを上に向けて腕を後ろに回していきます。腕が下に行ったら、手のひらを下に向けて腕を前に戻します。上回しが終わったら、下からの逆回しも行います。→④
④③の、回した腕が前に戻ったところから、今度は腕を下から後ろに回しますが、このときは手のひらを下にします。手が斜め上に行ったら胸を開き、手のひらを上にして頭の上まで持っていきます。真上からはまた、手のひらを下に向けて前に戻します。③と④を1セットにして、左右それぞれ5回行いましょう。
STEP3 「強化する」
背中を鍛えるスワンダイブ
① うつ伏せに寝て両脚を開き、つま先まで脚全体を伸ばすように意識して、両ひじを曲げ、手のひらを下にして顔の横に置きます。
② 息を吸いながら、ひじで床を押して背中に力を入れ、上体を起こしていきます。
③ 息を吐きながら、背中で体を支えて、つむじを高い位置に引き上げるイメージで上体を起こします(無理に高く起こさなくてOK)。①〜③をゆっくりと3回。
④ 最後に正座をして、上体を前に倒して両手を前に伸ばし、背中から上半身全体をグーッと伸ばします。
この3STEPを毎日続けて、キュッと引き上がったフェイスラインを取り戻して。
【教えていただいた方】
1962年生まれ。アプロ主宰。指導歴40年。 “姿勢で人生を変える”をテーマに指導を行う。姿勢に関する分析をホリスティックに行う独自のメソッドは、多くのファッション誌・フィットネス情報誌で紹介されている。自分の姿勢の現在の状態を把握し、ウェルネスコンサルティングが受けられる「姿勢分析」メニューが人気。自身、還暦とは思えないウェルネスな姿勢美は、まさに日々のエクササイズの賜物。近年、スタジオワークのかたわら、後進の指導や著作活動、オンライングループレッスンやイベントを通して、多くの人たちにそのメソッドを発信中。著書に『テニスボールダイエット』(幻冬舎)、『自分で整体ストラップ』(講談社)、『テニスボールでほぐす!のばす!やせる!』(扶桑社)、『クッションピラティス 内ももを締めれば勝手にやせる!』(幻冬舎)など。
撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/田代ゆかり(Happ’s) 取材・文/和田美穂