医学博士の対馬ルリ子先生と美容家の吉川千明さんの共著、『「閉経」のホントがわかる本』の刊行記念セミナーのメインイベントは質疑応答。事前に募集した皆さんの質問からピックアップした「自分が更年期かどうか、どう調べるの?」にお答えいただきました。
お話を伺ったのは
対馬ルリ子さん
Ruriko Tsushima
1958年生まれ。対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座院長。産婦人科医、医学博士。女性の生涯にわたる健康を推進するNPO法人「女性医療ネットワーク」を設立、さまざまな啓発活動や政策提言を行う。
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吉川千明さん
Chiaki Yoshikawa
1959年生まれ。美容家。オーガニックスペシャリスト。メノポーズカウンセラー。国内でのオーガニックビューティの第一人者。2020年から、対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座にて「更年期カウンセリング外来」を担当。OurAgeのコラム「ハッピー女神プロジェクト」も人気。
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もちろん、婦人科の血液検査で調べることができます。
閉経時期は、AMHという血液検査でも予測が可能!
更年期の不調があって婦人科を受診すると、ほとんどの場合、採血によって女性ホルモン値の検査をします。この検査に必ず入っている数値が、「卵胞刺激ホルモン(FSH)」と「エストロゲン(E2)」です。
実質的な体内の女性ホルモン量はエストロゲンの数値ですが、測る時期によって揺らぎの幅が大きいため、これだけでは判断がつきません。一方の卵胞刺激ホルモンは、エストロゲンが卵巣から分泌されないときに、脳から出る「頑張れ頑張れ!」という指令。
こちらが高値になるほど、卵巣の働きが悪いことになるわけです。血液検査の結果、「E2が低く、FSHが高い」状態だと、更年期に突入していることになります。
また、もう少し確かな閉経の時期を予測するには、卵子の数を調べるAMH(アンチミューラリアンホルモン、または抗ミュラー管ホルモンの略)の数値が目安になります。この数値は、「卵巣年齢」を知るともいわれ、こちらも女性クリニックで血液検査によって調べることができます。
●卵巣年齢からも予想できる閉経の時期
グラフは胎児から閉経時までの卵子数の平均値。閉経に近づくと卵子の数は限りなくゼロに。これを利用して、おおよその閉経の時期を予測するのがAMH検査です。
出典/Baker TG:Am Obstet Gynecol. 1971 Jul. 1;110(5):746-61
例えば、セミナーの中で対馬ルリ子先生が紹介した女性の例では、38歳でAMHの検査をした際に卵巣年齢が意外に高かったため、「閉経が早いかもしれない」と告げたところ、計画を前倒しして二人目の子どもを作ったのだそう。
この女性は2〜3年後に予想通り更年期に入ったとのこと。AMH検査は、そんな利用のされ方もあるのです。
この、おふたりによる閉経セミナーの好評を受けて、2021年2月には「更年期の悩み相談室」と題して読者の皆さんからの更年期悩みに答える第2弾を開催。
そして来る4月12日(月)19時より、「【閉経】がわかるセミナー」第3弾を開催! 詳しくはこちらの記事をご覧ください。
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『「閉経」のホントがわかる本更年期の体と心がラクになる!』
『「閉経」のホントがわかる本更年期の体と心がラクになる!』
対馬ルリ子・吉川千明 著/集英社 1,870円
2020年9月4日に発売された二人の共著。発売前から予約が殺到、刊行後わずか1週間で増刷が決定!
図版制作/ビーワークス 取材・原文/蓮見則子