さまざまな症状を引き起こす子宮筋腫。あなたも思い当たることがあったら、放置せずにクリニックに行ってみて。
どうやって気づく?
さまざまな症状がある子宮筋腫
おもな症状
まったく無症状の人がいる反面、とても重篤な症状が出る人もいます。下の項目のような不快な症状があり、子宮筋腫と関係があるのではないかなと思ったら、放置しないでまず受診を。
■過多月経(経血量が増える)
■月経期間が長くなる
■貧血(鉄欠乏性貧血)
■下腹部に圧迫感がある
■下腹部にしこりのようなものが触れる
■月経困難症(月経時の強い痛みや腹部痛)
■下腹部痛・骨盤痛・腰痛
■不正出血やおりものの異常
■排尿障害(頻尿・尿もれなど)
■性交痛
■便秘・排便痛
EPISODE 子宮筋腫・私の場合
めまいの原因が子宮筋腫だったとは!
クラクラするようなめまいがあって受診すると、鉄欠乏性の貧血と診断。筋腫による経血量が多いからでした。
レバーのような血の塊にショック!
どろっとした血の塊が出て、慌てて調べてみると子宮筋腫の症状。診断も同じだったのでむしろ大きな病気でなく安心。
筋腫、内膜症、腺筋症と3つを併発していた私
筋腫はわかっていたものの、あまりの激痛で受診すると内膜症と腺筋症も併発し、腸と癒着していたのでした。
どうりでトイレが近くなったと思った!
頻尿の原因は筋腫が育って膀胱を圧迫していたからでした。小さな筋腫があるのはわかっていたけれど、まさか…。
最も多い症状「過多月経」とは?
子宮筋腫の最も代表的な症状は「過多月経」。経血量が異常に多い状態を指します。でも、人と比べたことがなく、具体的にわからないのも普通です。目安を覚えておきましょう。
■ 最も多い日、1~2時間おきにナプキンやタンポンを替える必要がある
■ ナプキンとタンポンを同時に使用しないと漏れる
■ 寝ている間も、起きてナプキンやタンポンを替えないと間に合わない
■ 経血に約2.5㎝以上のレバー状の塊が混じる
■ 経血量が多いため、鉄欠乏性貧血と診断される
子宮筋腫の検査の流れ
子宮筋腫は、最初の内診や超音波検査によってだいたいわかります。ほかの病気が疑われる場合や診断がつかない場合などは、MRI検査、子宮鏡検査など追加の検査が行われることも。
<初診時>
問診
↓
内診(視診・腟鏡診・双合診)
↓
細胞診(子宮頸(けい)がん検査:必要に応じて)
↓
超音波検査(経腟エコー)
↓
血液検査(貧血検査・腫瘍マーカーなど必要に応じて)
<症状や必要に応じて>
MRI検査
↓
子宮鏡検査
↓
ソノヒステログラフィー(通水超音波検査)
教えていただいたのは
日本産科婦人科学会産婦人科専門医、日本生殖医学会生殖医療指導医。日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本女性医学学会女性ヘルスケア専門医。女性医療や女性ヘルスケア領域の確立に尽力
イラスト/内藤しなこ 構成・原文/蓮見則子