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贈りものに、北欧菓子はいかが?

新谷麻佐子

新谷麻佐子

あらたに・あさこ●イラストレーター&編集者。2014年にムーミンの作者トーベ・ヤンソンが暮らした島「クルーヴハル」に、友人でライターの内山さつきと1週間滞在したのをきっかけに、kukkameri(クッカメリ=フィンランド語で「花の海」の意) を結成。以後、フィンランドの小さな町や四季、暮らしと文化をテーマに取材を続けている。著書に『とっておきのフィンランド』『フィンランドでかなえる100の夢』(ともにダイヤモンド社)がある。http://kukkameri.com

スウェーデンのイースタースイーツ「セムラ」も見逃せない!

 

コロナ禍の今年は、なかなか会えない、大切な人へ贈る「リモートバレンタイン」「リモチョコ」が話題になっていますね。

 

ちなみにフィンランドでは、2月14日は、Ystävänpäivä(ユスタヴァンパイヴァ。日本語に訳すと友達の日)と呼ばれ、友人や家族など大切な人にカードやちょっとしたプレゼントを贈ります。そんな北欧の文化に思いを馳せながら、贈りものに北欧のおいしい焼き菓子はいかがでしょう?

 

こちらは、東京・世田谷の小田急線豪徳寺駅より徒歩1分のところにある、スウェーデン菓子の店FIKAFABRIKEN(フィーカファブリーケン)で見つけました。

スウェーデン菓子 フィーカファブリーケン バレンタインBOX

私が購入したのは2杯分のコーヒー付きのバレンタインBOX(オンラインショップ価格2500円)ですが、クッキーは通常商品として単品でのお取り扱いもありますよ。

 

ブラウニーやココアクッキーなど、バレンタインの時期にぴったりな焼き菓子の他、スウェーデンの定番菓子で真っ赤なジャムがかわいらしい「シルトカコール」など、6種類が詰まっていました。

 

スウェーデンの国旗柄のトランクを持った元気な女の子のロゴもかわいくて、思わず、お気に入りのスウェーデンの料理本と一緒に撮影してしまいました。

 

そう、私のように自分へのご褒美にもおすすめ。

そして家においしい北欧菓子があるときは、とことん北欧気分を味わいたい。そんなときに便利なのが北欧デザインのペーパーナプキン。私もフィンランドに行くたびに、かわいくてついつい買ってしまうものの、普段はもったいなくてなかなか使えません。

 

でも北欧のお菓子を買ったときや、サーモンスープやオープンサンドなど、簡単な北欧料理を用意したときには、見た目にも楽しくなるので、じゃんじゃん使います。持っているペーパーナプキンをずらりと並べて、どの組み合わせがいいかな?と考える時間も楽しいです。

北欧デザインのペーパーナプキン

シンプルにお菓子の下に敷いて使うのはもちろん、贈りものならラッピングに使ってもいいですね。私は、フィンランドの宿やレストランで見かける、すっと立った、凛々しいペーパーナプキンの折り方を真似してみましたよ!

北欧菓子のテーブルコーディネート

FIKAFABRIKENのココアクッキー「カルダモンココア」は、その名の通り、カルダモンの香りが香ばしく「ああ、これぞ北欧の味!」と、うれしくなってしまいます。

 

アーモンドが香ばしいスクエアのケーキ「トスカカーカ」と、赤いジャムがかわいい「シルトカコール」は、スウェーデン菓子の定番中の定番。トスカカーカは、1回で食べるにはちょっと大きいかな?と思ったのですが、軽くてあっという間にペロリでした。

 

そして、2月に食べるスウェーデンのデザートで忘れてはいけないのは「セムラ」です。

 

ここ数年は、日本でも食べられるカフェやお菓子屋さんが増えてきて、北欧ファンを喜ばせています。

一見、シュークリームのような見た目ですが、「セムラ」は、パンに生クリームとアーモンドクリームが挟まったもの。お隣、フィンランドにもありますが、「ラスキアイスプッラ」と呼ばれ、ジャムが入っているのが特徴です。

 

まずは、オンラインショップで出すたびにすぐに売れ切れてしまうほど大人気の、神奈川県逗子市にあるLilla Katten(リッラ・カッテン)のセムラを拝むところからどうぞ!(笑)

リッラ・カッテンのスェーデン菓子セムラ

Lilla Kattenのセムラの上品なたたずまいにうっとり。ちょこんとのっている帽子のようなパンの美しいこと!

 

そもそもなぜ2月に食べるのかというと、実はキリスト教のイースターに関係しているのです。

 

キリスト教では、かつてイースターの前に断食をする習慣があり、断食の前日(肥沃の火曜日、2021年は2月16日)にはごちそうを、特に脂肪分たっぷりのものを食べます。今ではその食べるほうの習慣だけが残っていて、スウェーデンではセムラの日と呼ばれ、同じヨーロッパでもイギリスではこの日にパンケーキを食べるので、パンケーキデーと呼ばれています。国によって食べるものや呼び方が変わるのが面白いですよね。

 

実は、私はまだ肥沃の火曜日の頃(2月頃)に北欧を訪れたことがなく、本場のものは食べたことがありません!

 

フィンランド人の友人に「今度は2月に来て、ラスキアイスプッラを食べたいな」と言うと、「なにも寒い時期にわざわざお金と時間をかけて来る必要ないわよ! 一年で一番美しい夏にまた来て!」と言われてしまうのですが(笑)。そう言われてもやっぱり、食欲、好奇心には勝てず、いつかきっと2月の北欧に行っていると思います。

 

ちなみにイースターはその年によって日にちが変わり、それに伴って肥沃の火曜日も変わるので、旅の計画をされる際はご注意を。3月のフィンランドは二度経験していますが、すでに肥沃の火曜日を過ぎていたからか、ラスキアイスプッラは見つけられませんでした。

 

でもお隣スウェーデンだと事情が違うようで、Lilla Kattenの店主、筒井友子さんの話によると、「スウェーデンでは、イースターまでセムラを食べられますよ!」とのこと。さらに、スウェーデンの人たちは本当にセムラが大好きで、趣向を凝らした変わり種のセムラも登場するそう。気になります!

 

そんなことを考えながらの自宅でセムラタイム。

スウェーデン菓子 セムラ

私の持ち歩きが雑だったのか、クリームが少し傾いてしまいましたが、箱を開けたら、カルダモンの香りがふんわりと。「あーいいにおい!」

 

Lilla Kattenのセムラは、まず、パンがおいしいのです。そこが違います。そして、アーモンドクリームと生クリームも重すぎず。チョコレートセムラもすっきり爽やかなお味でした。

 

ちなみにLilla Kattenは、お菓子だけでなく、絵本やポストカード、切手など、スウェーデンの雑貨もそろっています。見ていると、スウェーデンを旅している気分に。

リッラ・カッテン 店内写真 スウェーデン雑貨

最後に大人気セムラ情報のまとめです!

 

まず、冒頭で紹介したFIKAFABRIKENでもセムラは販売されますよ。

 

気になる方は、食べ比べしてみては? 私はさらに別のお店を2軒ほど回って食べたのですが(食べ過ぎですね笑)、小さなお菓子屋さんのセムラは、丁寧に作られていてやっぱり最高だな!と思ったのでした。

 

「FIKAFABRIKEN(フィーカファブリーケン)」

東京都世田谷区豪徳寺1−22−3

https://fikafabriken.jp/

セムラは2月11日(祝・木)より4月中旬まで販売。同じタイミングでカフェスペースも再開するそう。

 

「Lilla Katten(リッラ・カッテン)」

神奈川県逗子市池子2-11-4 #103

https://lillakatten.com/

プレーンのセムラは4月3日(土)まで、チョコレートセムラは2月末まで販売予定。

 

お菓子のラインナップはサイトやSNSにて確認を。

また小さなお店なので期間中でも品切れの場合もあります。予めご了承ください。

 

 

 

新谷麻佐子さんの北欧旅連載

『今人気の田園ツーリズム。フィンランド、ラトビア、エストニアに行ってきました!』

 

 

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