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サンドラ・ブロック、50歳。言い訳のない生き方

中島由紀子

中島由紀子

映画ジャーナリスト

ロサンゼルスでハリウッド映画のことを書き始めて25年。

ゴールデン・グローブ賞を主催する「ハリウッド外国人記者クラブ」会員で、ゴールデン・グローブ賞への投票権を持つ、3人の日本人のうちのひとり。

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サンドラ・ブロックってどんな人?
……自分の中にある彼女のイメージをまとめようとしたとき、強烈なひとつのイメージがぱっと現れるのではなく、いくつかの女性像が幾重にも重なってるのに気がつきました 。

 

 

 

インタビューを受けているときのサンドラは、知的でユーモアがあって、理路整然と話します。明るく、正直で、屈託のない印象は、スターへの第一歩を踏み出した キアヌとの初共演作『スピード』(1994) 以来変わっていません。

 

中島さん_photo

『デンジャラス・ビューティー』(2000年)のインタビューで。2人ともシワゼロですね(笑)(C)HFPA

 

 

隣のお姉さんふうの、親しみやすいルックスと雰囲気を持っているサンドラ。94年に初めて会ったときは、可愛い感じの頭の良い女優さんと思ったくらいでしたが、デビュー27年後の今、テレビ&映画のプロデューサーとしてもキャリアを着実に積み重ねています。

 

 

 

特別見せ場が多い役ではなかった作品、『幸せの隠れ場所 』(2010)。しかし安定した演技で、見事にアカデミー賞を取りました。そして去年のForbes 誌のハリウッド長者番付の女優部門トップ(年収56億円)、男・女優合わせても第3位(1位ロバート・ダウニーJr, 2位ドゥエイン・ジョンソン)に登場したのです。

 

 

 

25年来の友人であるジョージ・クルーニーと共演、世界的に大ヒットした『ゼロ・グラビティ』( 2014) は、全体の3分の2がサンドラの一人舞台という感じの作品です。 宇宙を描く超ハイテクノロジーのスペシャル・エフェクトに囲まれながら、役の内面の微妙な動きを見せる人間ドラマをきちんと織り込み、総興行収入720億円という凄い数字に導きました。 興行収入という数字が最大限のパワーを発揮するハリウッドで、これだけの結果を上げた作品の主演をつとめた サンドラは、女優が主演の映画は興行収入をあげない(だからほとんどのハリウッド映画のストーリーは男が中心です)というジンクスを破り、まさに押しも押されもしない大女優の座を獲得したのです。

 

中島さん_photo

『ゼロ・グラビティ』のインタビューで。大人ならではの艶っぽさと、凛とした雰囲気。(C)HFPA

 

失敗作が続いても必ずカムバックする強靭な意志と、鋭い勘と、たゆまぬ努力で、人生も女優としてのキャリアも築きあげたサンドラです。 ゆるぎない基盤を着々と築き上げてきたのは賞賛に値します。スターであることに溺れない、冷静さと向上心 の結果でしょう。 去年彼女にインタビューをしたとき、「目標としたことはすべて成し遂げたわ」と、はっきり言っていました。今の人生の中心は息子ルイス君(5歳、養子)の成長だそうです。「2人だけで生活しているの。住み込みのナニーとかハウスキーパーはいません」だそうです。

 

 

 

インタビューのとき、ルイス君を抱いて現れたことがあります。彼はアフリカン・アメリカンで、彼女がまだジェシー・ジェームスと結婚していたときに養子縁組の手続きを始めていました。ところが晴天の霹靂としか言いようがない、アカデミー主演女優賞をもらった晴れの日の直後に、夫の女性関係が暴露され、即刻離婚訴訟が発表されました。

 

 

 

その時も騒がず、相手を責めることもなく、静かにルイス君を連れてロス・アンジェルス(正確にはロング・ビーチ)の家から引き上げ、結婚する前から住んでいたテキサスのオースティンの家に戻ったのです。
夫の浮気、そして離婚に関することは、その後も一言も公にコメントした事がありません。ただ「どんな問題にも真正面から立ち向かうほうね。逃げないわ。そうやって自分に正直に一つ一つ乗り越えることで、自分を嫌いにならないでいられると思うの」と言った事ことがあります。

 

中島さん_photo

内実の伴った、自信のある表情です。(C)HFPA

 

 

 

ルイス君との毎日は平和ですか?と聞かれて「これ以上欲しいものは何もないの。今でも自分のことを嫌いになってないからきっと正しい選択をして来たんだと思うわ」と答えていました。

 

 

 

「人生のすべてが自分の選択。何が起こっても責任は自分にしかない」
そうはっきり言い、言い訳を一切しない生き方は見事だと思います。

 

 

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