年々劣化し減少していく毛細血管ですが、実は何歳からでも増やせます。
それも日々のちょっとした工夫で、自分で増やすことができるのです。
最新医学に基づいた確かな方法を根来教授が伝授します。
【ストレス対策編】
ストレスが続くと交感神経が優位な状態が続き、毛細血管が収縮し
血流が悪化。ストレスホルモンも過剰に分泌され免疫が低下します。
呼吸で自律神経を整えつつ、ストレスとうまく折り合っていきましょう。
マインドフルネス
最近アメリカで注目されているマインドフルネスは、瞑想などを通じて今この瞬間の現実に意識を向け、雑念にとらわれず、あるがままに受け入れる心の持ち方です。ストレスが軽減し、脳の休息になります。
呼吸など意識を集中させる対象を設定し、その瞬間に浮かぶ考えや感情、出来事を価値判断することなく見つめ、受け入れることで、自分自身への気づきを高めます。簡単な方法をご紹介しましょう。
1.背筋を伸ばし椅子に座り、目を閉じて体の感覚に意識を集中。
2.自然に息をしながら、空気の出入りや胸・お腹の動きなどの感覚に意識を向ける。
3.わいてくる雑念や感情は当然と考えてとらわれず、考えを切り上げて、すぐに呼吸に注意を戻す。
4.全身で呼吸するイメージで体全体に意識を広げる。
5.まぶたの裏に注意を向け、そっと目を開き終了。
ストレスフリー入浴
ゆったりと深い呼吸をしながら湯船につかる。その時間は余計なことは考えないで、ただ入浴を楽しむ。リラックスしたバスタイムを持つことは、弱った毛細血管を復活させる最適な方法のひとつです。
入浴の気持ちよさに意識を向けて、腹式呼吸を繰り返しましょう。自律神経に支配されている機能の中で、唯一自分でコントロールできるのは呼吸です。4秒かけて鼻から息を吸い、4秒息を止め、8秒かけて口から息を吐く「4・4・8呼吸法」は、副交感神経をスムーズに優位にし、リラックス効果が高まります。
夏は38~40℃、冬は38~41℃くらいのぬるめのお湯に設定し、肩までしっかりつかる場合は10分程度、半身浴の場合は30分程度の入浴が適切です。寝る1時間前に入浴すると、ベッドに入る頃に、ちょうどいい具合に体温が下がって熟睡できます。
(次回は「根来式・毛細血管を増やす生活術 食事編」です。お楽しみに!)
撮影/角守裕二 イラスト/内藤しなこ 構成・文/石丸久美子