ロコモティブシンドローム、サルコペニアなど、気になるのは骨格筋力の低下。「素敵女医」の皆さんはどんな対策をとっているのでしょう? シリーズでお届けします。
プロテインからリカバリーウエアまで
対策は幅広く
筋力の衰えや、骨密度が気になるOurAge/MyAge世代。今回の「素敵女医」は、筋活・骨活について伺いました。
まず9割近い人が実践していたのが、タンパク質の摂取と適度な運動。プロテインサプリを併用する人もいました。
「食事は鶏のささ身、赤身肉、魚、卵などのタンパク質を中心に。筋力アップを期待して、ホエイプロテイン、ベジプロテインをノンファットミルクや豆乳に溶かして飲んでいるほか、おやつ代わりにプロテインバーを食べています」(土屋産婦人科・土屋眞弓先生)
なかには、以前より足元に気を配るようになってきた、という人も。
「転落など、階段昇降時にケガをして来られる患者さんが多いです。私自身も階段昇降がきつく感じられるようになったため、今は必ず手すりにつかまり、しっかりと足元を見ながら昇降するようにしています」(神保整形外科・神保眞理子先生)
また、眠りの質を高め、背中や腰への負担を軽減する目的で、枕の高さやマットレスの硬さなど、寝具にこだわりを持つ人が多数。ソファも「体が沈まない硬めのものを選ぶ」という人が目立ちました。ほかに、職場では坐骨が正しい位置に収まる椅子やシートに座っているという人や、就寝時に休養時専用のリカバリーウエアを着て眠るという人もいました。
80歳までハイヒールを履ける筋力を!
「ハイヒールが好きで、80歳まで履ける筋力を維持するべく努力中です。マノロ ブラニク、ジミー チュウ、ルブタンは、ピンヒールでも歩きやすいです」(三軒茶屋眼科・窪田美幸先生)
45歳以上の女性医師76人に
アンケート!
筋力・関節のためにエクササイズをしている
YES…87%
骨密度を測った
ことがありますか?
74%の人が、骨密度の計測をした経験をお持ちでした。骨密度アップのために、食生活(サプリメントを含む)や運動など、日々実践していることがある人は87%に上りました。
次は筋力に関するトラブルTOP10をご紹介。
筋力に関するトラブルTOP10
1位. 肩のコリ、首のコリがひどい
2位. 足がつりやすい
3位. 体が硬い
4位. 腰痛がある
5位. 足がむくみやすい
6位. 同じ姿勢でいると体が固まってしまう
7位. すぐに疲れてタクシーを利用・電車で座る
8位. 何もない場所でつまずく、転びそうになる
9位. 首がストレートネックだ
10位. 朝起きると背中や腰が痛い
アンケートでは、肩・首・腰・膝・背中など、体のどこかしらに痛みやコリを感じている人が目立ちました。またTOP10外ですが、足裏の不調(アーチのくずれなど)、手指に力が入らない、寝具への不満などの声も。
What’s S-Joy?
S-Joyとは、素敵女医(SUTEKI JOI)からのネーミング。Over-45のOurAge/MyAge世代で、若々しくイキイキと輝いている女性医師たちに、ずっと美しく健康で過ごす秘訣を伝授してもらうシリーズです。美容皮膚科、婦人科、歯科、形成外科など、幅広い科の先生方の専門知識を生かしたアドバイスや、ご本人が実践していることをお伝えします。
S-Joy’s data
76人の素敵女医データ
美容皮膚科 16人
産婦人科・婦人科 10人
歯科 9人
内科 8人
眼科 7人
形成外科 6人
皮膚科 5人
心療内科・精神科 5人
整形外科 2人
美容外科 2人
麻酔科 2人
乳腺科 2人
耳鼻咽喉科 1人
泌尿器科 1人
New S-Joy
川嶋千朗さん
Chiaki Kawashima
50歳・美容皮膚科
麻布皮フ科クリニック
「以前に比べ、膝が弱くなりました。また、扁平足になった影響で外反母趾が悪化。ハイヒールが履きにくくなり、オープントゥの靴ばかり履いています。そのためパンツスタイルが多くなりました」
次回は素敵女医の「筋活・骨活」対策の後編をご紹介します。
撮影/ケビン・チャン スタイリスト/森 ゆう子 取材・原文/上田恵子