今回の素敵女医の鼎談はエクササイズについて。健康にいいといわれるエクササイズもやりすぎるのはNG。かえって体を痛めてしまうこともあるそうです。
神保眞理子さん
Mariko Jinbo
63歳 整形外科
神保整形外科
「週に3~4回、リビングで足を投げ出しているときに、膝を伸ばしてももに力を入れ、大腿四頭筋を鍛えるように心がけています」
関口由紀さん
Yuki Sekiguchi
54歳 泌尿器科
LUNA骨盤底トータルサポートクリニック
「サプリの摂取で免疫力が上がったせいか、風邪をひいたり、疲れを翌日に持ち越すことはほぼありません」
窪田美幸さん
Miyuki Kubota
60歳 眼科
三軒茶屋眼科
「パワープレートの上で毎日10分間、スクワットと腹筋運動をしています。効率よく運動できるので、忙しい人におすすめです」
反動をつけた
エクササイズはNG!
窪田 10年ほど前、当時人気だったトータルワークアウトにハマっていました。そのときは、ささ身を中心に1日6食(笑)。努力の甲斐あってムキムキになりましたが、肩と腰を痛めてしまってやめました。
神保 ビリーズブートキャンプもはやりましたね。うちのクリニックにも、定年後の男性が週に5日も6日もジムに通い、体を痛めて来られるというケースが非常に多いです。中高年は、トレーニングもスローな感じにしたほうがいいと思います。勢いや反動をつけてやるものは危ない。
窪田 過激にやりすぎた人が、急死する事例もあります。
神保 そうですよね。患者さんのなかに、「今まで脚がこれくらい開いたのに、こちら側が開かなくなりました」と診察に来る方がいます。開脚で無理をして、軽い肉離れを起こしたり。肉離れは、その部位が硬くなって治るんですね。若者ならともかく、中高年が硬くなった部分を広げようとしても、前ほどは広がりません。それを無理に広げようとすれば、また肉離れを起こします。
関口 去年、開脚を指導する本がベストセラーになりましたが…。
神保 別に開脚できなくてもいいのにね(笑)。以前、ベテラン女優さんのCMではやった、脚を広げるマシン。あのときは、股関節を痛めたお年寄りがたくさん来ましたよ。あれも反動を利用したエクササイズでした。
窪田 体力や体の柔らかさには個人差があるので、人がやってよかったものが自分にも合うとは限らない。私も加圧トレーニングをやりすぎると、ものすごい頭痛がします。皮下出血もたくさん出ました。
関口 インストラクターの人たちも、やりすぎて体を壊したりしますから。何事もほどほどに、ですね。
次のページでは神保先生オススメのストレッチをご紹介。
Dr.Jinbo’s exercise
腰痛・膝痛を防ぎ、柔軟性を高めるストレッチ
「腰痛と膝痛予防に効果のあるストレッチとスクワットです。ストレッチは、お尻から頭に向かって背骨を順番に動かしていきます。お腹を引き締めつつ行うのがコツ」(神保先生)
手は肩幅で、お尻の真下に膝がくるようによつんばいに。ゆっくり背中を丸め、ゆっくり戻していきます
スクワットをする際、膝が足の指先より前に出るのはNG。腰を引き、ゆっくり屈伸を。机や椅子につかまってもいいでしょう
次回は素敵女医的筋活・骨活にいいグッズ&サプリをご紹介します。お楽しみに。
撮影/ケビン・チャン スタイリスト/森 ゆう子 取材・原文/上田恵子