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真実の愛は体で探す?!

おおたわ史絵

おおたわ史絵

1964年生まれ。内科医・作家
東京下町出身。東京女子医科大学卒業後、大学病院、総合病院を経て下町の医師の道を選ぶ。
1996年、週刊朝日「デキゴトロジー」にて執筆活動を開始。
2005年には、医学生時代からの半生を綴った自叙伝的エッセイ『女医の花道!』を出版してベストセラーになる。
通常の診療のほか、北アルプス夏山診療ボランティア、愛犬とのCAPP活動(アニマルセラピー)ボランティアに携わる。最新刊は「ヒトは医学で恋してる!」(文芸社) MyAge(集英社)の「S-Joy ~ 素敵女医」のひとり。

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幸せになりたい~!
でも、幸せってなに?

そんな永遠のテーマを医学から考えていこうと思います。

実は私たちの脳には、たくさんの幸せのホルモンがあって、
それを発揮させるスイッチもあるのです。
それらを上手に生み出せれば、誰でも幸せになれるもの。
そう、幸せは他人が運んでくるものではないのです。
そのスイッチの在りかさえ知れば、ほら、幸せはすぐそばに…。
自分なりのスイッチを探して今日から幸せになりましょう!

 

 

 

真実の愛。

 

 

誰もが一生に一度だけ、どうしても手に入れたいと望むものですね。
だがしかし…その見極めほど難しいことはないのはおわかりでしょう。

 

 

ちなみに、みなさんはどうやって恋愛対象となる相手の愛情をスケーリングしていますか?
メールやラインの頻度? レスポンスの速さ? それともプレゼントのクオリティ?

 

 

いやいや、そんなものでは心の奥は測れませんよね。たしかにマメで気の利く男はモテますけど、それが誠実とは限らないですから。(笑)

 

真実の愛はスイーツよりも甘い?

 

 

ならば、愛の言葉はどうでしょう? フランス男みたいに朝も夕も「愛してるよ、かわいい僕の子猫ちゃん」と耳元で囁かれるのは悪い気はしないです。

日本人男性にはあまりいないタイプなので、ついついクラっときてしまうかもしれません。

 

 

ただ、これも残念ながら真実の愛とイコールとは言い難いのですよ。

なぜなら、これらすべては大脳で感知しているサインだからです。

 

 

大脳で感知? 誰でもしている当たり前のことじゃない? 何が悪いの、おかしいの? と疑問に思われるでしょう。では少し説明をしておきますね。

 

 

私たち人間は大脳でものを感じ、考えて行動をしています。好いた惚れたも飽きる恨むも、すべては大脳の決めること。長い間そう思われてきました。
でも、実は大脳以上にものごとを考える器官がわれわれの体にはあるのです。

 

 

それは、腸!

 

 

は? 腸? …と首をかしげているかたも多いでしょう。

はい、たしかに腸がものを考えるなんて、ナンセンスに聞こえますよね。でもこれがホントの話なのですわ。

 

 

真実の愛、それは暖かい光?

 

 

みなさんはミミズを見たことがありますね? 子供の頃、小学校のグラウンドによくいたアレです。にょろにょろしていてちょっとグロテスクな形態をしていますから、女性には不人気な生物の代表と言っていいでしょう。

 

じつはあのミミズには脳がありません。
脳のない生き物⁈ 驚かれるでしょうけど、地球上には脳のない生物はたくさんいるのですよ。ミミズのほかにはゴカイやヒトデなんかもそうです。脳がないからミミズは何も考えていないかというと、答えはおそらくNOです。

 

 

ミミズは脳無しでもちゃんと自分で食べ物を探し、飢えることなく食べて生きています。自分にとって、有害なものと無害なものを見分ける力も持っているから生きていけるわけです。むやみに毒を食べて死ぬようなヘマはしません。

 

 

おまけに繁殖能力も立派にお持ちでいらっしゃる。人間なんて足元にも及ばないほど古くから、この地球上で子孫を繋いできた歴史がすべてを物語ります。

 

 

つまりミミズからわかることはですね、脳みそなんてなくても生き物は食べられるし子孫を残す相手を見つけられるということなのですよ!

 

真実の愛は思いのほか近くにあるのかも?

 

 

われわれ人間は、進化の過程でいつからか大脳が大きくなりすぎました。頭でっかちで、脳で考えようとしすぎる傾向があります。

 

 

“脳が喜ぶことをしよう、脳が好む相手を探そう”

 

 

こう思うと、とかく人生は失敗しがちです。なぜなら脳はとてもとても騙されやすい癖を持っていますから。

 

 

たとえばこんな例を挙げてみましょう。

目の前に最高においしそうな頂きもののお菓子があります。あなたはそれを食べたいですか?そりゃあ食べたいですよね。

脳に問うたならば、あなたは当然それを食べる選択をするでしょう。
ただし、万が一そのお菓子にとんでもない毒が入っていたらどうしましょう?あなたに恨みを持つ誰かが密かに毒を盛ったとしたら…?

 

 

そんな怖いことは考えたくもありませんけど、例えばの話ですからお許しくださいね。
脳の指令に従ったあなたは、まんまと敵の術中にはまり毒入りお菓子を食べてしまいました。このままでは死んでしまうかもしれません。

 

 

でももう時遅し、毒はどんどん体を回っていきます。

 

 

そんなとき、さて腸はどんな行動に出るでしょうか?

 

 

いち早く毒を感知して、体内に入れまいと吐き気を催させます。悪い物質を早く体外に排泄しようとお腹をくだしてあなたをトイレに行かせます。あなたを救うためのあらゆる手段を講じるのです。

 

 

そうです。大脳はお菓子の毒を見破れませんでしたが、腸には見破ることができたのです。

 

つまり脳は騙されやすいけれど、腸は真実を知っているということですね。

 

 

 

恋愛においてもこれは当てはまると言えましょう。顔や言葉やプレゼントから考えて相手を判断するのはすごくリスキー。それよりもそのひとといる時にお腹の調子がいいかどうか? 健康的に食が進むかどうか?

 

こういうことのほうが大切だとも言えるわけです。

 

本当の愛はどこにあるの?

 

 

大好きな昔の映画『レオン』の中で、ヒロインの少女マチルダが年の離れた殺し屋レオンにこう語るシーンがあります。

 

 

「あなたといると、おなかがすごくあったかい」

 

 

ええ、そうですとも! これこそが真実の相手をみつけた時の体の答えだと、私はそう思うのです。
みなさんも、たまには自分のお腹に聞いてみるのはどうでしょう?

 

 

「ねえ、私はこのひとを本当に愛してる?」

 

 

ってね。

 

 

 

文・写真/おおたわ史絵

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