いし こんにちは、ぐうたらライターのいしまるこです。
根来教授の「血管年齢若返りプロジェクト」ですよ。
前回は、毛細血管ケアについて教えていただきましたが、今回は、動脈ケアについてうかがいたいと思います。
根来 その前に、動脈について簡単に解説しましょう。
動脈は心臓から送り出される血液が流れる血管です。下のイラストのように、大動脈→中動脈→小動脈→細動脈と分岐して、
毛細血管へ酸素や栄養素を届けます。
そして、動脈の中膜にある筋肉の圧力で血管を収縮・拡張させ、血液を送り出しています。
いし 動脈はどのように老化するんですか?
根来 加齢とともに血管の内側にある内皮細胞の隙間にコレステロールが入り込んで蓄積し、血管の弾力性が失われて硬くなるんです。
いし 動脈硬化ですね!
根来 その通り。動脈硬化が進むと蓄積したコレステロールがコブのようになり、血管の内腔が狭くなり、血流が悪化。血管が詰まったり、切れたりして、脳卒中や心筋梗塞などを招くこともあります。
いし 硬くなった血管はもとに戻せる?
根来 血管にかかる圧を減らす生活スタイルを心掛けることで、改善が見込めます。まずは禁煙。タバコに含まれる一酸化炭素が血管の内皮細胞を傷つけ、動脈硬化を促進。ニコチンが交感神経を刺激して血圧や心拍数を上げるなど、喫煙は百害あって一利なしです。
いし 食事では?
根来 塩分や油のとり過ぎに気をつけること。外食はできるだけ控えて、家で料理するときは塩の代わりに薬味やスパイスをきかせたり、油で炒める代わりに蒸したり、煮たりするなど、料理法や味つけにひと工夫を。
いし ストレスも血圧を上げますよね?
根来 そうですね。だからストレスケアも大事です。
緊張を強いられる場面やイライラするときは、腹式呼吸を行うと、副交感神経が優位になり、収縮していた毛細血管がゆるんでリラックス効果が得られます。
いし 呼吸法以外に根来先生が行っているストレスケアは?
根来 僕は音楽や読書で気分転換をはかります。
ジャンルは問わず、その時々の気分でチョイスします。
いしまるこさんはどうですか?
いし 私はコメディ映画を観てゲラゲラ笑うかな。
根来 とてもいいですよ!
笑いは自律神経のバランスを整え、免疫系も活性化されますから。
いし 自分なりの気分を変える手段を持っておくといいですね。
〈次回も根来教授が血管若返りケアについてレクチャー! お楽しみに。〉
根来 それでは皆さん、今日も素敵な1日を!
取材・文/石丸久美子 撮影/角守裕二 イラスト/浅生ハルミン