「足の診療所」
5大トラブルの原因と治療
足に問題を抱える患者さんに専門的なケアを提供している「足のクリニック 表参道」を訪れる人に多い5大トラブル、外反母趾、強剛母趾、ハンマートゥ、足底筋膜炎、モートン神経腫。
ここでは、その原因や治し方について、桑原 靖 先生に詳しく説明していただきます。
今回は、足の親指の付け根が痛む「強剛母趾」についてです。
痛風とまちがえる人もいる
親指の付け根の痛み
強剛母趾とは、足の親指付け根に痛みを伴う疾患です。足を甲のほうに曲げられなくなるため、一歩を踏み出す際の蹴り出しができなくなります。
「先天的な足の指の形や、母趾の中足骨(指の根元部分にある骨)の形によって発症するといわれています。症状が進むと関節が破壊されて歩けなくなることもあり、重症の場合は手術して治療することになります」
なかには親指の付け根に痛みや腫れが出ることから、痛風や外反母趾とまちがえる人もいるそう。自己診断は避けて、専門医に相談しましょう。
【強剛母趾】
足の親指の付け根が痛む
<症状>
■足の親指の付け根の関節が少し動かしただけで痛み、立っていることさえ難しい状態
<原因>
■過回内など、足の軸の調整不良などによる可動軸のずれ
■関節の外傷
■中足骨が極端に短い、または長い
<治療法>
■インソールでの治療
■靴の加工など
■関節形成手術という、指が動くようになる手術を提案
<自分でできるケア>
■足に合ったサイズの靴を履く
足のクリニック 表参道
DATA
東京都港区南青山5-6-24 南青山ステラハウス3F
03-6434-1082
診療時間/10:00~13:30、15:00~19:00
休診日/日曜・祝日・年末年始
診療科目/形成外科、整形外科
次回は、足指がハンマーのようになってしまう「ハンマートゥ」の症状と治療法についてご紹介します。
イラスト/かくたりかこ 構成・原文/上田恵子