素敵女医に聞く更年期の乗りきり方。
飛田砂織さんには、ご自身が考える更年期対策についてうかがいました。
飛田砂織さん Saori Tobita
45歳・美容皮膚科・抗加齢医学
健康院クリニック
「元気をキープするには、自身の体を把握しておくことも大切です。
私はエイジングスコア(酸化、糖化、有害重金属テスト)、
唾液・尿ホルモン検査、食物アレルギー検査、
マンモグラフィ、乳腺エコーなどを受けています」
飛田先生の経緯
●30代後半 PMS(月経前症候群)の症状が出る。漢方薬の桂枝茯苓丸加薏苡仁を服用するほか、プラセンタドリンクを。
●43歳 疲れと冷えの症状に対処すべく、ナチュラルホルモンによる総合的なHRTをスタート。
●45歳 ホルモンバランスの検査を受ける。「ナチュラルホルモンによる総合的なHRTでは、
甲状腺ホルモン、DHEA、成長ホルモン、エストロゲン、プロゲステロン、男性ホルモンなどを、
不足状態に合わせて補充していきます。何年続けてもよく、やめるのも自由です」
自分のライフスタイルに合わせた対策を
更年期の対策には、次の3つの段階があると飛田先生。
1 食事を工夫し、不足分はサプリで補い、運動など生活習慣を充実させる。
漢方による体質改善。※HRTやエストロゲン類似物質摂取に抵抗がある人。
2 生活習慣を充実させることでベースを整え、
エストロゲン類似物質などをとることで症状をやわらげる。
3 生活習慣を充実させることでベースを整え、
そのうえでHRTを行い、より積極的に更年期と向き合う。
「栄養素で補う場合、甲状腺ホルモンを増やすためには
ヨウ素、セレン、亜鉛、ビタミンDなどが有効だと言われています。
ストレスに影響を受ける副腎の調子を高めるには、
ビタミンC・B₅・B₆、亜鉛、マグネシウム。
そしてエストロゲン類似物質として話題なのはエクオールですね。
HRTに比べると効果は小さいですが、
リスクもありません。
3を選択した場合は、更年期症状がやわらぐだけでなく、
骨粗しょう症や動脈硬化、認知症など、
他の効果も得ることができます。
自分はどの方法でいくか、
ライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です」
「積極的に食べているのは、重金属をデトックスしてくれるパクチー。
抗酸化物質のアスタキサンチンを含むサーモンと一緒に、
亜麻仁油やインカインチオイルでいただきます」
「週1度のフラダンスを10年続けています。
足腰の筋肉をゆったり動かすことで、
心地よく汗をかけるのがいいですよ。
心身ともにリフレッシュできます」
撮影/小松勇二 取材・原文/上田恵子