ズッキーニが店頭にたくさん並ぶようになりました。ズッキーニはイタリア語で「小さなかぼちゃ」という意味だそうです。
日本には、1980年頃にアメリカから輸入されたのが最初のようで、近年の代表的な産地は宮崎県と長野県。この2つの県で、日本の生産量のおよそ6割を占めているそうです。
昔は、日本ではあまりなじみのない野菜でしたので、初めて食べたのはイタリア料理店…という人も多いかもしれません。でも、その後だんだんと一般的なスーパーでも出回るようになって家庭でも使うことが多くなり、最近では給食にもたびたび登場する、スタンダードな野菜になりました。
果肉はなすに似た肉質で、ほのかな甘みがあり、加熱するとますます甘みを感じるようになりますね。
ズッキーニには、ビタミンB1やB2、B6などビタミンB群が含まれています。ビタミンB群は三大栄養素である糖質、たんぱく質、脂質の代謝をサポートしてくれるとても重要な栄養素。不足すると疲れやすくなるほか、肥満にもつながると言われています。暑さで食欲が落ちたときには、疲労回復や代謝アップに役立ちそうです。
また、ズッキーニに含まれるβカロテンには、皮膚や粘膜を丈夫にし、免疫力をサポートする働きがあります。老化の原因となる、活性酸素の発生を抑えてくれる働きも持っています。
さて、ズッキーニを使った料理と言って、すぐに思い浮かぶのが、夏野菜の代表料理「ラタトゥユ」ではないでしょうか。ズッキーニは必ず使いますよね。その他にはフライ、天ぷらのほか、オーブンでグリルしただけでもおいしいいです。
私はズッキーニが旬を迎え、買いやすい値段になるとたくさん購入して作るのが「ズッキーニのスカベーチェ」。油で揚げたズッキーニをオリーブオイル、ビネガー、ニンニク、ミントなどのハーブでマリネしたイタリア料理。ナポリのあるカンパーニア州の郷土料理と言われています。
冷蔵庫で冷やしていただくといっそうおいしくなります。ミントの香りも爽やか。冷たい白ワインとの相性は最高です!
ズッキーニのスカベーチェ
【材料】
ズッキーニ:3本
フレッシュミント:ひと握り
にんにく:1片
オリーブオイル:大さじ3
ワインビネガー:大さじ3
塩・こしょう:各適量
揚げ油:適量
【作り方】
①ズッキーニは厚さ8mm程度の輪切りにし、アク抜きする(ぬるま湯に塩を入れ、切ったズッキーニを入れて落しぶたをする。このまま放置し、ザルに上げてよく水気を切る)。
②ミントとにんにくをみじん切りにする。
③ズッキーニを油できつね色にこんがりと揚げる。
④揚げたズッキーニ、みじん切りにしたミントとにんにくをボウルに入れ、オリーブオイルを回しかける。
⑤さらにワインビネガーを加え、塩・こしょうで味を調える。
2時間くらい置いて味がなじめばOKですが、ひと晩置いたほうがおいしいです。前日に作っておけるので、おもてなしにもぴったりです!