幸せホルモンを出す!
〜メンタル応援3つのカギ〜
1. タンパク質をしっかり。朝食での摂取を特に意識
1日の推奨摂取量は体重1㎏あたり1g(体重50㎏の人は50g)。最も効率よく利用される朝食は体重1㎏あたり0.4gを目標に。
2. ビタミンとミネラルで代謝・吸収をサポート
おもなビタミン・ミネラルはタンパク質食材に含まれていますが、ビタミンCは含まれていないので野菜などから摂取を。
3. 糖質控えめと食物繊維で血糖値の乱高下を抑える
糖質を多く含む主食(ご飯、パン、麺類)の量は控えめに。また、腸での糖の吸収を緩やかにする食物繊維を積極的に。
幸せホルモンを出す!
「メンタル応援3つのカギ」を毎日の献立に!
タンパク質食材を積極的に。野菜たっぷりも心がけて
「心の健康」を維持するためには「体の健康」と同様、栄養バランスのよい食事が大切です。
避けたいのは、ご飯と漬け物、パンとコーヒー、具のない麺類だけといった、糖質に偏った食事。一方、意識してとりたいのがタンパク質。肉、魚、卵、大豆食品をできるだけ毎食とりましょう。
優秀なタンパク質源である肉は、脂質の過剰摂取にならないよう、脂肪の少ない部位を選ぶのがポイント。タンパク質や鉄の吸収を促すクエン酸やビタミンCを一緒にとるとより効果的です。肉や魚に、たっぷりの野菜や柑橘類を添えるほか、たれに酢を使うのもおすすめです。
魚の脂質には脳の働きを活性化するDHAやEPAが含まれるので、魚も積極的に。切り身や刺身用サク、缶詰などを活用すれば手軽に調理できます。
また、脳の負担になる血糖値の乱高下を抑えるためには「糖質控えめ」が大切。加えて、糖の吸収を緩やかにする働きを持つ食物繊維をたっぷりと。ご飯に雑穀やもち麦を加えたり、野菜やきのこ、海藻を使った副菜や汁物を添えて。
メインおかずは低脂肪、高タンパク質の豚ヒレ肉に、タンパク質の吸収を促すビタミンCや消化酵素を含むかいわれ菜を添えて。副菜と汁物の野菜やきのこ、わかめでビタミン、ミネラル、食物繊維を追加。主食は食物繊維豊富な雑穀米で血糖値の乱高下を抑えて。
おいしい食事を楽しみながら、心も体も元気に、更年期を過ごしましょう!
豚ヒレ肉のしょうが塩麹漬け焼き
●材料(2人分)
- 豚ヒレ肉(かたまり)……200g
<A>
- 塩麹……大さじ1
- おろししょうが……大さじ1/2
- わけぎ……2本
- かいわれ菜……1パック
- オリーブオイル……小さじ1
- ゆず(縦1/8カット)……2切れ
●作り方
- 1. 豚ヒレ肉は厚さ1㎝に切り、Aをまぶして2時間以上(できればひと晩)冷蔵庫におく。
- 2. わけぎは斜め薄切りにして水にさらす。かいわれ菜は長さ2~3等分に切る。
- 3. フライパンにオリーブオイルを熱し、豚肉を入れて両面を焼き、中までしっかり火を通す。
- 4. 合わせた②と③を皿に盛り、ゆずを添える。
にら、水菜、わかめの煮びたし
●材料(作りやすい分量)
- にら……100g
- 水菜……150g
- 乾燥カットわかめ……5g
<A>
- だし汁……200㎖
- しょうゆ……小さじ2
- みりん……小さじ1
●作り方
- 1. にらと水菜は長さ4㎝に切る。わかめは水でもどす。
- 2. 鍋にAを入れて火にかけ、煮立ったら、にら、水菜、水気をきったわかめを加えて、ひと煮立ちさせる。
雑穀ご飯
●材料(作りやすい分量)
- 米……1 1/2合
- 雑穀ミックス……1/2合
●作り方
- 1. 米と雑穀ミックスを合わせ、430~470㎖の水(好みで調整)を加えて浸水し、炊飯する。
※炊き上がった雑穀ご飯120~150gを1食分とする
きのことさつまいもの味噌汁
●材料(2人分)
- しいたけ(生)……4枚
- さつまいも……1/2本(100g)
- 蒸し大豆……100g
- だし汁……400㎖
- 味噌……大さじ1~1 1/2
●作り方
- 1. しいたけは石づきを取って薄切り、さつまいもは厚さ1㎝の輪切りまたは半月切りにし、水にさらす。
- 2. 鍋にだし汁、さつまいも、蒸し大豆を入れて火にかけ、7~8分煮る。しいたけを加えて少し煮たら味噌を加えて溶き、煮立つ直前に火を止める。
監修/姫野友美(心療内科医)
ひめのともみクリニック院長。豊富な心療内科の経験をもとに、オーソモレキュラー医学に基づいた栄養療法を指導。『心療内科に行く前に食事を変えなさい』(青春出版社)、『ストレス脱出レシピ』(主婦の友社)ほか著書多数
家族の健康を考えた、おいしくてヘルシーで簡単なレシピが大人気。近年は更年期世代にフォーカスしたメニュー提案も多い。『藤井恵さんの更年期ごはん 心と体がラクになる食べ方の工夫』(世界文化社)など著書多数
撮影/神林 環 スタイリスト/洲脇佑美 料理/藤井 恵 監修/姫野友美 構成・原文/瀬戸由美子