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50代なら知っておきたい! 2年目の「新NISA」、初心者さんとNISA2年生へのアドバイスと注意点

2024年にリニューアルされた新NISA。すぐに始めたという人も多いと思いますが、「興味はあるけれど、まだ…」という人もいそうです。そこでNISAを始めてみたい人やNISA2年生になる人に向けて、アドバイスと注意点をお届けします。

「NISA」のメリットを、初歩の初歩からおさらいしよう!

「実は、NISAってよくわからない…」という人に、初歩の初歩から解説します。

 

NISAとは、少額投資非課税制度のこと。株式や投資信託などで投資をした場合に、値上がり益や配当金、分配金などの利益に税金がかからない制度です。

 

通常は、投資で利益を得た場合は、20.315%の税金がかかります。時々驚く方がいるのですが、銀行の預金でつく利息も、20%ほどの税金が差し引かれているんですよ。

もし、10万円の利益が得られた場合、通常は2万315円の税金が差し引かれるのです。つまり、10万円から2万315円を引いた、7万9685円の利益の受け取りというわけですね。

ところが、NISA口座で投資をした場合の利益なら、この税金がかからず、10万円の利益をそのまま受け取れます。

 

同じように投資をしていても、通常の取引口座ではなく、NISA口座を利用することで、受け取れる利益が8万円ほどから、10万円にアップするイメージなのです。

2年目NISAの解説と女性のイラスト

押さえておきたい「NISA」の注意点は?

「NISAって、なんだかお得…」と感じた人も多いと思います。しかし、いくつか注意点があります。以下の3つを押さえておきましょう。

 

注意点1●投資は、増えることもあれば減ることもある

「利益が出ても20%ほどの税金がかからない」という点が大変魅力的なNISAですが、いつもメリットが得られるとは限りません。

というのも、投資をする場合は、増えることもあれば、減ることもあるからです。

つまり、「なんだかお得」だと思って始めても、売買のタイミングなどによっては損をする場合もあり、「なんだ、全然お得ではなかった…」と感じてしまう場合もあるのです。

 

投資にはリスクがあります。そのリスクを軽減してリターンを安定させるためには、投資先を分散させることが大切です。

さまざまな商品に分散投資を行い、買う時期も分散させるようにしましょう。買う時期を自動的に分散させるには、「積み立て」が便利です。

 

注意点2●年間で利用できる金額に上限がある

利益が出ればとてもお得なNISAゆえ、一人当たり利用できる上限額が決まっています。1年間で360万円です。

NISAにはふたつの枠があり、「つみたて投資枠」が年間120万円、「成長投資枠」が年間240万円という内訳です。

この金額は単に上限というだけで、ここまで利用しなくてもOK。月100円など少額の積み立てでもよいのです。

 

ちなみに、新NISAになる前までは、期限が5年や20年などと決まっていましたが、新NISAにリニューアルされてからは期限が無期限となりました。

つまり、一生涯利用できることになったのですが、一生涯で利用できる「生涯投資枠」として、1800万円(そのうち成長投資枠は1200万円)の上限があります。さらに、NISAで買った商品を売却すると、その金額分が翌年復活する仕組みもあります。

 

ただ、1800万円という上限額を気にするのは少し先の話になりますので、投資初心者の方はまずは投資を始めてみて、何百万円も増えてきたら意識をするといいでしょう。

 

注意点3●ふたつの枠は、どちらかひとつではなく両方使える

先ほど、NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」のふたつの枠があるとお伝えしました。

以前のNISAでは、2種類あるうちどちらかしか使えなかったのですが、新NISAでは、このふたつの枠の両方を使えるようになりました。

「つみたて投資枠」では、長期の積み立て・分散投資に適した一定の投資信託に限定されています。いずれも金融庁のお墨付きのラインナップで、基本的に「積み立て」で投資をしていきます。

「成長投資枠」では、株式や投資信託などを売買できます。「つみたて投資枠」に比べると、投資できる商品が幅広いイメージです。積み立てでも一括でも、どちらでもOKです。

 

このふたつの枠では、「成長投資枠」のほうが、資産がぐんぐん成長しそうなイメージですが、単に名前がそうなっているだけで、「つみたて投資枠」よりも必ず増えるという意味ではありません。

投資初心者の方は、まずは商品が絞られていて選びやすい「つみたて投資枠」から、積み立てで投資をしていくとよいと思います。

 

「NISA」超初心者さんが最初にすることは?

NISAで初めて投資をしようと思っている超初心者さんは、まずは金融機関での口座開設からスタートです。

NISAは、1人1口座。年単位でなら金融機関の変更もできますが、変更したい年に1回でもNISA口座で取引すると、その年はNISA口座の変更ができません。

そのため、いろいろな金融機関のサイトを見比べてから選びましょう。

 

ネット証券なら、自宅にいながら口座開設も可能です。SBI証券や楽天証券、マネックス証券などが人気です。サイトで、解説のわかりやすさや、操作性などで見比べてみてもよいと思います。

 

銀行でもNISA口座は開けますが、株の売買ができません。投資信託の売買のみになる点に注意が必要です。株の売買をしたい場合は、証券会社を選びましょう。

 

「NISA」2年生はどうする?

2024年にNISAを始めてNISA2年生になる人は、2025年の投資のプランを立てましょう。

家計に余裕があれば、積み立て中の投資信託の金額を増やしてもよいと思いますし、投資配分を確認して、違う投資信託を追加して積み立てていくのもよいでしょう。

例えば、米国株式に偏っていたなと思えば、日本株や新興国株を追加する、といった方法です。

 

これまで投資信託の積み立てをしていて、株式投資に興味が出てきた人もいるでしょう。

株式投資には、ある程度のまとまった資金が必要ですので、資金の準備をしておくのも手です。また、「この株を、〇〇円くらいになったら買いたいな」などと考えておくのもよいでしょう。

投資は慌てすぎると失敗しがちですので、冷静にじっくりと、余裕資金で少しずつ進めていきたいですね。

 

NISAは、利益が出たときには本当にお得な制度です。

ネット証券などでは、月100円という少額での積み立てもできますので、ぜひ上記の点を押さえたうえで、検討してみてください。

 

 

西山美紀
西山美紀さん
マネーコラムニスト・ファイナンシャルプランナー
公式サイトを見る

単に貯蓄額を増やすのではなく、潤いのある毎日のためのお金の使い方・貯め方・増やし方について女性誌やWEBなどで発信するほか、取材・執筆・監修・講演を行っている。現在は早稲田大学人間科学部(eスクール)にて心理学も学ぶ。著書に『お金が貯まる「体質」のつくり方』(すばる舎)、『お金の増やし方』(主婦の友社)など。

 

イラスト/平松昭子 文/西山美紀

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