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金や銀、プラチナ、エネルギー、農産物などの「コモディティ」を気軽に買えるって知ってる?

「コモディティ」とは、金や銀、プラチナなどの貴金属や、原油などのエネルギー、小麦やとうもろこしなどの農産物のことを指します。個人で買うことはとても難しそうに思えますが、実は意外に簡単に買えるのです。ぜひチェックしてみてください。

「コモディティ」って、いったい何?

「コモディティ」という言葉を聞いたことがありますか?

 

一般的には商品や日用品などを指す言葉ですが、投資の分野では貴金属(金や銀、プラチナなど)やエネルギー(原油など)、農産物(小麦や大豆など)といったものを指します

これらは商品先物市場などを通して取引されますが、投資信託やETF(上場投資信託・個別株と投資信託のいいところどりのような金融商品)で気軽に買うこともできます。

 

ほかにも、例えば「金(きん)」であれば、「純金積立」で買って、実物に交換できるサービスを聞いたことがある方もいるでしょう。

最近は「金の値段が最高値に!」といったニュースを耳にする機会も増えて、気になっている方も多いかもしれません。

 

株価が順調に上がっているときは、話題になりづらいのですが、「有事の金(きん)」とも呼ばれるように、災害や戦争などの非常事態や、株価が大きく下がったときに「金」が注目され、値段が上がることもよくあります。

 

一歩進んで「コモディティ」にも投資したほうがいい理由

とはいえ、投資初心者の方にとって「コモディティ」といっても、「なじみがないし、自分とはあまり関係がなさそう…」と感じる方も多いかもしれません。

筆者も、投資初心者のときはまったく意識にありませんでしたが、投資経験を少しずつ重ね、資産の一部をコモディティに投資することもよさそうだと判断し、だいぶ前から一部の資産で、金やプラチナ、原油などのETFや投資信託を購入しています。

 

その理由を3つお伝えします。

コモディティ市場のイメージ

記事が続きます

「コモディティ」にも投資したい理由3つ

理由1●インフレ対策になる

最近は物価がどんどん上がっていますよね。原油価格や人件費が上がって輸送費が上がり、物流に影響がある商品やサービスも値上がりが起きたりしています。

実物資産が値上がりしていくのであれば、実物そのものに投資をすることで、インフレ対策のひとつになります。

 

理由2●株の値動きと異なる動きをする

インフレ対策には、「株式投資」もあります。

モノの値段が上がれば、売り上げが上がることになります。仕入れ価格も上がってしまうので、利益は売り上げと同じように上がるわけではありませんが、それでもモノが高く売れるようになれば、業績アップにつながりやすく、企業の株価が上がる可能性があります。

 

株の値動きと、コモディティの値動きは、一般的には異なる動きをするため、株価が下がっているときに、コモディティは上がるケースも見られます(ここ最近では、株価が上がっていても、金も上がるという現象も見られました)。

そのため、投資に回す資産をすべて「株だけ」で持つよりも、一部の資産で「コモディティ」にも投資することで、資産全体の動きを穏やかにすることにつながります。

 

理由3●「有事の金」とも呼ばれ、リスク分散になる

先ほど「有事の金(きん)」についてお伝えしましたが、人類の歴史を考えてみると、いつ何がどこで起きるかわからないものです。

そのため、資産を守るという意味でも、現物としての“資産”に投資することは、長い目で見るとよいのではないかと思います。

 

コモディティは、基本的には「配当金」がない

注意点としては、コモディティ投資では、株式投資と異なり、基本的に配当金がない点に注意しましょう。

 

そのため、単に保有しているだけで利益を得られることはなく、値上がりして売却し、初めて利益を得られます(ただし、“関連する企業”にも投資している場合は、株式投資のようになり、分配金が出る場合があります)。

コモディティ投資の目的は、「投資先を分散させるため」「いつか売却して利益を得るため」だととらえておきましょう。

 

個人でも数千円などで原油を買える

「原油を買う」というと、石油王がタンカーで運ぶような壮大なイメージを持つかもしれませんが、投資信託やETFで「原油」を買うこともできます

「ETF」は投資信託に比べて手数料が安めで、“指値”といって「この値段で買いたい・売りたい」という金額指定もできるので、筆者は主にこのETFを利用することも多いです。

 

ETFは、原則積み立てはできず、月1000円などの少額から積み立てはできないのですが、例えばある原油のETFは、直近(2025年4月2日終値)では416円ほど。売買単位が10なので、4160円ほどから購入できます。

それだけでも「私、原油に投資しているんです」と嘘偽りなく言えますし、関係するニュースにも敏感になり、投資の勉強につながると思います。

 

記事が続きます

投資にまわすお金のうち、まずは5%ほどで

ただし、コモディティは、世界的なさまざまな要因で大きく値動きすることがあります。一時的に大きく値上がりしている場合でも、「もっと値上がりするだろう」と思って、多額のお金をまとめて投資することは避けましょう。

 

投資に回せる資産のうちの一部を、少しずつ投資していくことが望ましいです。一般的には、「資産の5~10%ほどがよい」という考え方もあります。つまり、資産が100万円であれば、5~10万円ほどですね。

ですが、いきなり100万円のうち10万円をコモディティにするのは大きいと感じますので、まずは5%である5万円ほどを上限に投資してみるのもよいかと思います。

 

注意したいことは、投資をする際には必ずあることですが、予期せぬことなどで値段が大きく下がることが、コモディティ投資にも必ずあり得るということ。下がったところで、焦って売って大きな損を出したりすることのないように、値段の上がり下がりがあっても焦らなくてもすむ、少額から投資することをおすすめします

 

 

西山美紀
西山美紀さん
マネーコラムニスト・ファイナンシャルプランナー
公式サイトを見る

単に貯蓄額を増やすのではなく、潤いのある毎日のためのお金の使い方・貯め方・増やし方について女性誌やWEBなどで発信するほか、取材・執筆・監修・講演を行っている。現在は早稲田大学人間科学部(eスクール)にて心理学も学ぶ。著書に『お金が貯まる「体質」のつくり方』(すばる舎)、『お金の増やし方』(主婦の友社)など。

 

 

イラスト/平松昭子 文/西山美紀

 

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