こんにちは、ミーナです。大好評の島田力流「ツボ」押しシリーズ、今回が最終回です。
健康の秘訣は、何といってもよく眠ること!「不眠」症状に悩んでいる方は、ぜひ読んでくださいね。
どのツボを選んで、どう押せば効く?
症状の原因にアプローチしたツボ選び
「頭が痛いなら頭のツボでしょ」「肩コリには肩にあるツボよね」と思ってしまうのは、私たち素人の考え方。 東洋医学のプロは、その症状を起こしている原因にアプローチしてツボを選びます。 島田先生のセレクトは、これまで紹介した手と足のツボ10個だけ!
島田流の押し方は2通り 東洋医学では「虚」に対しては足りないものを補う(補法)、「実」に対しては滞っているものを流す(瀉法)という考え方で治療します。ツボの場合、補法は弱い刺激、瀉法は強めの刺激のこと。強い・弱いの2通りの押し方を使い分ければ効果は確実にアップ!
補法(=ヤワヤワ押し)、瀉法(=グリグリ押し)の使い分けに注目して実践してください。
寝つけない、眠りが浅いなど【不眠】にもいろいろなタイプがありますが、ここでは、角度を変えてほかの症状から見てみましょう。
【不眠】以外にどんな症状の出ることが多いですか? それによって原因を突き止め、対処法を変えることで効果が期待できます!
■体がだるい
■食欲がない
■暑くもないのに汗が出る
■精神的に疲れている ■物忘れが多い
↓
体も心も疲れているタイプ(心脾両虚)
精神を安定させる"心"と胃腸、両方の働きが低下して不眠につながるタイプ。ほかに倦怠感、物忘れなどの精神的な症状が出ることもあります。 島田セレクトは…
三陰交、足三里で胃腸を元気にし、失眠で精神状態を落ち着かせるのがベストです。どれも補法「ヤワヤワ押し」で対応します。
■手のひらや足の裏が熱い
■寝汗をかく
■口や喉が渇く
■耳鳴りがする
■腰がだるい
↓
体がほてっているタイプ(陰虚火旺)
こちらは体を冷やす水(陰でもある)が不足することでほてり、眠れないタイプ。夕方から夜にかけ、発熱ではなく、なんとなく熱っぽくなるのが特徴です。 島田セレクトは…
体内の水と関係が深い"腎"。そのツボである太渓は補法「ヤワヤワ押し」が基本。気を下ろす働きがある太衝、失眠は瀉法「グリグリ押し」を使ってください。
監修:島田 力さん Tsutomu Shimada
profile 「スクール・トリートメント・カフェ気流」代表、フィットフード協会理事、鍼灸師。父の影響で東洋医学の世界へ。専門学校での鍼灸教育、在宅鍼灸臨床への取り組み、東洋医学外来設立などにも参加。東洋医学に基づく暮らしを提案しつつ、鍼灸治療、セミナー開催、執筆などの活動中。 http://kiryu-bws.jp
撮影/広瀬壮太郞 イラスト/福井信明(HOPBOX) 構成・原文/蓮見則子