こんにちは、ふみっちーです。
今年の花粉飛散量は、昨年より5割増!(参照;ウェザーニューズ社「2015年の花粉飛散傾向発表」) どうりで「昨年よりツラい……」という人も多いわけだ、と思うふみっちー。OurAgeのミーナ先輩も、ほぼ毎日マスクで防御していますよ。さて「アレルギー最前線」、賢く防御するためには、まず敵の正体を知るべし! 今回はアレルギーが起きる仕組みをちょっとお勉強です。
アレルギーの起こる仕組みとは?
アレルギー症状は、異物に対して皮膚や粘膜が過剰反応するために起こります。そして、ウイルスなどの異物が体に入った際、それを取り除こうとして働くのが「免疫反応」です。
「異物を取り除く際には、白血球が異物を攻撃する武器を作ります。すると免疫反応がその武器を駆使して、異物を攻撃してくれるのです。アレルギーの免疫反応も、基本的な仕組みはそれと同じ。ただ攻撃の対象になる異物が、食べ物や花粉といった、本来は有害ではない物質〝アレルゲン〞であることが問題なのです」と、皮膚科専門医の平田雅子先生。
アレルゲンとは、アレルギーを誘発する異物のこと。これは本来なら有害ではない物質で、動物や植物のタンパク質や、化学物質などが挙げられます。
困ったことに、何がアレルゲンになるのか、そして、いつどんなタイミングでなるのかは人それぞれ。日頃食べ慣れないものを食べたときにアレルギー反応が出ることもあれば、遺伝的に受け継いだ体質の影響で反応が出ることもあります。
「花粉などが皮膚や粘膜に接触・侵入すると、体内ではアレルゲンに対抗する武器の〝IgE抗体〞が作られます。
するとアレルゲンが再び皮膚や粘膜に入ってきた際、このIgE抗体がアレルゲンをキャッチ。と同時に、IgE抗体は粘膜の〝肥満細胞〞と合体し、結びつきます。その結果、肥満細胞からヒスタミンなどの化学物質が放出され、かゆみや痛み、腫れといったアレルギーの症状が起こるのです」
また、よくアトピー性皮膚炎という言葉も聞きますが、
「アレルギーの中でも、症状が皮膚に出るものを「アトピー性皮膚炎」といいます。「アトピー」という言葉は「とらえどころのない」という意味で、アレルギー性皮膚炎に対して使われます。かぶれやじんましんのような皮膚炎との大きな違いは、起こる原因。かぶれやじんましんは、おもに外からの刺激が原因になります。例えばうるしにかぶれたり、寒い場所でじんましんが出たり。その人の体質とは関係なく、誰にでも起こりうるものです。
一方のアトピー性皮膚炎には、本人の体質が大きくかかわっています。もともとのバリア機能が弱いため、他の人なら何でもないアレルゲンにも強く反応してしまうのです。残念ながらアトピー体質が治ることはありませんが、クリームなどでまめに皮膚を保護する、ストレスをためない、必要に応じて薬を使うなど、日頃から気をつけることで症状を抑えることは十分に可能です」
取材・原文/上田恵子 イラスト/かくたりかこ