羽田美智子さんも始めてる!
「元気になる呼吸法」のすすめ
自称、健康おたくと笑う羽田美智子さんが気になっている〝もの〞〝こと〞からその道の達人にコツを教わる連載がスタートします。記念すべき第1回は、羽田さんが美と健康のために実践している事柄を紹介。
2回に分けて、元気になる「正しい姿勢」と「正しい呼吸法」についてご紹介します。
今回は、人生の師匠と尊敬する「気」の達人、荒井義雄先生をゲストに招き、体と心のサビ取り法を伺いました。
気功の達人
荒井義雄先生が、羽田さんに指南!
東日本大震災に心を痛め、心身に不調を抱えていた羽田さんが「正しいことを伝えてくれる人に会いたい」と願うことで出会った荒井先生。
そこで知り、学んだ、「気」を高めることで心と体が健康になる秘訣を伺いました。
羽田美智子さん Michiko Hada
profile
1968年生まれ。女優として映画、ドラマ、CM、ラジオを中心に活躍。
ドラマ「東京ウエストサイド物語」(NHK BSプレミアム)が
12月2日(水)22:00~放送予定。
TOKYO FM「ゆうちょ LETTERfor LINKS」(毎週日曜15:00~15:30)が
好評オンエア中。著書多数。
羽田美智子オフィシャルブログ http://ameblo.jp/hada-michiko/
荒井義雄さん Yoshio Arai
profile
薬剤師を経て53歳から気の鍛錬を開始。
「聖中心道肥田式強健術」を修得する過程でクンダリニーを体験し、
独自に開発した「荒井式中心気功法」で啓蒙。
著書多数。「荒井塾」開講中。
http://www.arai-y.net/
不調の原因を知ることで
気持ちが前向きになれた
羽田 先生にお会いした当初の私は、体調不良で大変でしたね(笑)。
荒井 羽田さんの話と波動で感じたのは、震災による精神的なショックと冷えによる不調でした。下半身の冷えから胃腸を悪くし、そこからいろいろな症状が派生していきましたね。
羽田 「気」の力で体を整えていただきながらアドバイスを受け、4年をかけて健康と元気を取り戻しました。たくさんの話をさせていただく中で心に残っているのが「羽田さん、今が始めるときですよ。こうして出会ったのも偶然ではなく、やりなさいということですから」という言葉。背中を押されたことが、荒井式中心気功法を実践するきっかけでした。私自身、40代になって体の変わり目を実感していたので、素直に取り組むことができたのでしょうね。
荒井 私の考える気功の本質は、心と体の意識していない緊張を取り除くこと。必要に応じ緩急がつけられていれば問題ないのですが、緊張が無意識に続くと無駄にエネルギーを消耗するだけでなく、体の不調や精神的ストレスとなり病気を引き起こすことも。
羽田 昔から「健全なる精神は健全なる肉体に宿る」と言いますものね。
荒井 体と心にかかる無駄な力や抵抗を極限まで取り除くことで、本来の能力や存在意識が発揮できるんです。その基本が、正しい姿勢と呼吸です。
体のサビを取り除くことで
意識が変わり充実感がアップ
羽田 道場にはさまざまな年代の方が通われていますが、皆さんが謙虚で探求心があって驚かされました。先輩方の体験を聞くことで人生観も変わったし、53歳から気功の修行を始められた荒井先生から「羽田さんが今から本気になれば、いずれ私を超えられますよ」と声をかけていただいて、ネガティブな気持ちが不思議とポジティブに変わりました。頭で考えても何も始まらない物事のとらえ方や、ここぞというタイミングでの気合の入れ方を教えていただいています。
荒井 大切なのは過去でも未来でもなく、今に軸を置いて今の時間に生きるということ。過去のことやまだ起きてもいないことにクヨクヨせず、今に意識を集中させることで気が高まり、イキイキと健康に生きていけるのです。
羽田 それが正しい姿勢と呼吸で手に入れられるんですね。
荒井 はい。現代人の多くは呼吸が浅く体中の筋肉が硬くこわばり、サビついている状態と言えます。このサビを取り除き、無用な緊張をほぐすのが荒井式中心気功法の特徴なのですが、羽田さん、その後の調子はいかがですか?
羽田 久しぶりに先生とご一緒させていただきましたが、体中が目覚めました。痛い痛い(笑)。
荒井 痛いところに意識を向けることが、緊張を解きほぐしてサビを取る最大の秘訣なんですね。
1日10分で筋肉と心のサビを除去!
荒井先生直伝。「正しい姿勢」と「正しい呼吸法」メソッド
サビ取りの基本は体の柔らかさを取り戻すこと。そのために1の柔軟体操を実践しましょう。
痛むところに気持ちを向け、ゆっくりと息を吐きながら行うのがコツ。同時に2、4の正しい姿勢を意識して3、5も実践。深い呼吸は6のポーズで体得しましょう。
1日2回、5分ずつを目安に朝起きたときやお風呂上がりの時間を利用して1カ月実践してみてください。体と心が少しずつ変わってくることが実感できるはずです。
1.痛む箇所に意識を向ける
鼻から息を吐きながらゆっくりと前屈。痛みを感じる箇所に意識を向け、体と対話しながら続けます。「こわばってるな」と感じるだけで十分。続けることで癒す力が備わり、リラックスできる体に
2.荒井式の立ち姿をマスター
腰がしっかり反り、お腹が前に出た姿勢が、荒井式中心気功法の考える理想の立ち姿勢。この姿勢が習慣づくと深い呼吸へと変わり、筋肉や細胞のサビが取れ、若々しさを保つことができるように。
※お尻の穴を締め、骨盤を立てること!
3.上半身をほぐすブラブラ体操
上半身をリラックスさせ、腰を起点に体を回転。腕はだらりと伸ばし、腰の動きにつられて振られる感覚で。20回を目安に繰り返します。胸から上の緊張をほぐし肩や首のコリ、頭痛や眼精疲労も緩和
4.座り仕事を楽にする着席姿勢
椅子に浅く腰かけ、足を肩幅くらいにやや外側に開き、角度を90度にして親指に力を入れます。体を前屈しお腹を太ももにつけ、そこから起き上がる際に腰を反らせると、正しい姿勢がつくりやすい
5.上体の歪みを正すストレッチ
鼻から息を吸いながら体を後方に反らせるだけ反らして緊張状態をつくります。そのあと息を吐き、みぞおちの緊張を緩めた後、カクンと上体を前倒しに。こまめに行うと上体がほぐれて肩コリに有効
6.深い呼吸をつねに心がける
バスタオルを丸めて腰にあてがうと、深い呼吸の手助けに。鼻から7秒かけて息を吸い、3秒息を止め、また7秒かけてゆっくりと吐き出します。横隔膜の上下運動が盛んになり、筋肉と細胞が活性化
■呼吸の決め手は横隔膜の動き■
肺にしっかり息を吸い込めなくてはエネルギーの源、酸素を全身に送り込むことはできません。肺には筋肉がないため、腸と肺を隔てている横隔膜が重要な役割を担っています。ここを上下にしっかり動かすことで深い呼吸が可能になり、腸の働きを促しサビ取りに効果を発揮
撮影/板野賢治 ヘア&メイク/永塚克美(HEADS)スタイリスト/坂本久仁子
イラスト/かくたりかこ 取材・原文/向井真樹