レベルアップのためのサプリ基礎知識④
いろいろな種類があるサプリ。なかには、飲み合わせの相性がいいもの、悪いものも存在します。
そこで今回は「レベルアップのためのサプリ基礎知識④」として、飲み合わせで変わるサプリの効果についてジャーナリストの後藤典子さんにお話を伺いました。
飲み合わせで変わるサプリの効果Q&A
Q
一緒にとると効果が高まるものは?
A
アミノ酸+ビタミンで吸収率がグンとアップ!
サプリメントには一緒に摂取すると相乗効果が得 られるものがあります。
「例えば、アミノ酸の代 謝にはビタミンやミネラルが不可欠なので、一緒 にとると効果的。カルシウムはマグネシウムやビ タミンDと一緒に、ビタミンB群は単体より、8 種類を一緒にとるほうが、吸収がグンとアップし ます。ビタミンC、E、亜鉛、セレンは白血球の 働きを高めるために相互に助け合います。また、 脂溶性ビタミン(A、D、E、K)は油と一緒にとる と吸収が高まるので、油を含む食事のあとが正 解」(後藤さん)
注意したいのは、こうした相乗 効果をねらった複合型サプリを、違う目的で複数 飲んでいると、同じ成分を重複してとりすぎるケ ースも。配合成分は必ずチェックして!
一緒にとることで効果がアップする一例は下記の通り。カルシウムはビタミンDとマグネシウムと一 緒に摂取することで、カルシウムの吸収を高 めます。骨粗しょう症の予防のためにも、覚 えておきたいトリオです。
Q
一緒にとると 効果が減るものは?
A
マルチビタミン&ミネラルと 食物繊維のサプリはNG!
「代表的なのが、ビタミンやミネラルなどの栄養素 と食物繊維系のサプリメント。食物繊維が栄養素を 吸着して、吸収を抑えてしまいます。同じ理由で、 タンパク質も効率よく補給したいのなら、食物繊維 との同時摂取はNG。1時間以上ずらすことをおすす めします。また、亜鉛はほかのミネラルと一緒にとると吸収がされにくくなり、特に鉄、銅、カルシウ ムは避けたいもの。トクホにあるサイリウムは食物 繊維で便秘によいのですが、脂溶性ビタミンや葉酸、 ミネラルなどの吸収に影響する可能性があります」 (後藤さん)。
さらに、鉄やミネラルを含むサプリメ ントを飲むときは、必ず水か白湯で。お茶だとタン ニンが鉄分と化学反応を起こすこともあるようです。
Q
薬との飲み合わせで いいもの悪いものは?
A
セントジョーンズワートや イチョウ葉に注意!
サプリメントの中には、薬との飲み合わせにより、その薬 の効果を弱めたり、増幅させすぎるものがあります。
「ヨ ーロッパなどで古くからうつ病の民間薬として使用されて いるセントジョーンズワートは、いくつかの薬の効果を弱 めるという報告が。免疫抑制薬シクロスポリン、強心剤ジ ゴキシン、血栓予防薬ワルファリン、抗HIV薬インジナビ ルなど。イチョウ葉は血液凝固を抑制する作用があるため、 同じ働きをするワルファリンやアスピリンの効果を高めす ぎてしまいます。また、骨粗しょう症の治療に使う活性型 ビタミンD3製剤の服用中に、サプリでカルシウムをとる と、血中濃度が増えすぎることもあります」(後藤さん)
次回からは、雑誌やテレビなどでよく耳にする4つのキーワードにフォーカス! 「酵素」や「ファイトケミカル」などを紐解いていきます。
撮影/河野 望 取材・文/山村浩子