痛みの原因として、今までは神経や骨ばかりが注目されていましたが、
最近急速に注目を集めているのが"筋膜"です。
「慢性化した首・肩や足腰の痛みは筋膜性疼痛症候群であることが
少なくありません。筋膜(筋肉を覆う薄い膜)が癒着することで、
痛みやしびれを発症するのです。この癒着した部分に生理食塩水を注入し、
筋膜をはがしていきます」(久田義也先生)。
以前は手探りで行っていたのが、最近はエコー画像で部位を特定して、
的確に処置ができるように! 上がらなかった腕や歩行困難な状態も、
1回の治療で痛みがやわらぐと話題に。
久田先生のクリニックにはMyAge/OurAge世代の来院も多いそう。
まずは問診で、痛みが発生する姿勢や動作、生活習慣などを聞き、
痛みの原因になっている筋肉を推定。癒着している部分を、エコー
画像で確認しながら、注射で生理食塩水を注入。症状により、数カ
所に行い、筋膜をはがしていくと、痛みが軽減し、体が動くように
[左]画像中央の白く束のようになっているのが、筋膜が癒着している状態。
[右]ここに生理食塩水を注入すると、ぱっと筋膜(白い部分)がはがれ、
黒く変わっていくのがわかります
人の体液と浸透圧が同じ生理食塩水を使用しているので、
副作用がほとんどないことも、この療法の利点だそう。
麻布ぼだい樹クリニック
DATA
東京都港区麻布十番2-20-7
稲川ビル5F
☎03-5443-0365
撮影/小山志麻 取材・原文/山村浩子