4名の新規メンバーになってから、連載2回目のダイエット倶楽部。
今回は「ケトジェニックダイエット」に挑戦します!
「低糖質&高タンパク質」というOurAge世代にぴったりな食事法、これを覚えたら一生ものです。
まずは興味シンシンの、ケトジェニックダイエットについて。前回に続き、提唱者である斎藤糧三先生にさらに詳しく聞きました!
斎藤糧三さん
Ryozo Saito
profile
医師。日本機能性医学研究所所長、一般社団法人日本ファンクショナルダイエット協会副理事長。日本人初の「機能性医学」認定医。著書は『糖質制限+肉食でケトン体回路を回し健康的に痩せる! ケトジェニックダイエット』(講談社)など多数。
Q1.
「糖質」って何を指すの?
A .
糖質は「炭水化物から食物繊維を除いたもの」の総称。糖質というと砂糖などの甘い物を想像しますが、糖質にはデンプンなども含まれるので、米や小麦、いも類も糖質が高いのです。「糖質=炭水化物−食物繊維」は必ず覚えておきましょう。
Q2.
糖質オフするとなぜ痩せるの?
A .
糖質をエネルギーとして使っていた体は、糖質が入ってこなくなると、ため込んだ脂肪を分解してエネルギーとして利用。その一部は肝臓でケトン体となり、脳などで使われます。糖質を制限してあえてこの状態を作り出し、脂肪分解を促進させる、つまりそれが痩せるということ。
Q3.
“ただの”糖質オフが危険な理由は?
A.
ヒトの体には、糖質が入ってこないときに、自力で糖を作り出すシステムが備わっています。その材料は、おもに筋肉を分解して作られるアミノ酸。普通に生活していても夜間などの空腹時に誰にでも起こっている「糖新生」という仕組みです。これが活発になるということは、材料確保のために、筋肉が減っていくということ。だから、ただ単に糖質を制限するのは間違い。使われる分以上に筋肉の原料となるタンパク質が必要なのです。
Q4.
除脂肪体重って何?
A.
体重から体脂肪量を除いた重さ。筋肉や内臓や骨などのすべての重さの合計です。もし、これが減っていたら筋肉が減ってしまっているという目安になります。求め方は…
Q5.
糖質は唯一の 脳のエネルギーでは?
A .
細胞のエネルギー源は糖質と脂質ですが、脂質は脳の関門を通過できないため、糖質だけが脳のエネルギーだと思われてきました。ところがケトン体は脳関門を通れるので、れっきとした脳のエネルギー源に!
Q6.
カロリーは気にしなくていいの?
A.
糖質オフで痩せるもうひとつの理由は、インスリンが大量分泌しないから。インスリンは血糖値が上がると大量に分泌され、脂肪をため込む働きをするため、ダイエットには大敵です。食べたカロリーに関係なく、インスリンが出なければ脂肪はため込まないということ!
Q7.
肉食のイメージだけど?
A.
タンパク質を多くとることから、肉をたくさん食べなければならないと思う人も多いよう。でも、タンパク質であれば肉・魚・大豆製品など、なんでもかまいません。食物アレルギーが少ないことや、なかなかとりにくい亜鉛などを多く含む意味では、牛肉がベスト食材ですが、いろいろな食材からとってOKです。
Q8.
糖質以外は食べてOK?
A.
基本的には、ケトジェニックダイエットのルールを守っていれば何を食べてもOKです。ただし、添加物の多いもの、塩分の高いものなどはおすすめしません。
Q9.
誰でもできますか?やってもいい期間は?
A.
腎臓・肝臓の数値に問題がある人をはじめ健康でない人はNG。また厳密なケトジェニックは1カ月まで。長く続ける場合は糖質制限に詳しい専門家の指示を仰ぎましょう。
Q10.
長く続けたら体重が減り続けるの?
A.
必要な栄養素をしっかりとるため、太っている人は脂肪が減りますが、痩せすぎてしまうことはありません。その人の体が本来持っている機能が円滑に働いて健康になり、適正体重がキープできると考えましょう。もともと体脂肪率の低い人が健康のために行う場合は、緩い糖質制限に。
次回は具体的に何をどのくらい食べればいいか、レッスン!
撮影/矢部ひとみ ヘア&メイク/渡辺真由美 ダイエット指導/麻生れいみ
構成・文/蓮見則子 協力/一般社団法人日本ファンクショナルダイエット協会