最近、疲れやすいと感じる編集部スタッフMが日本医科大学の健診医療センターで"ストレス健診"を受けてみました。
5つの検査に回答した編集部スタッフMは、特任教授である海原純子先生から結果を聞くことに。さて、どのような結果が伝えられるのでしょうか?
5つの検査で、見えてくるストレスへの対応力
テストは5種類。この1週間であったこと、感じたことなどを、質問に従って○をつけていくという簡単なもの。答えていく途中から、自分の心が整理されていく感じがするから不思議
生活の滞っている部分がわかり、気分も軽く
回答したシートはすぐに解析。検査終了後少し待ったあと、海原先生が検査結果を解説。
「ストレスに対処する能力、ストレスからの回復力(レジリエンス)はとても高い結果が出ています。なのに、疲労感がとても高く出ています。QOLの診断で、現在の生活環境に何か不満があるようですね。住んでいるエリアとか通勤などに何かありますか?」と海原先生。
ああ、ズバリ! 3年前に郊外に引っ越してから通勤ストレスが半端なく、それが大きな疲労につながっていることが健診で見えてきました。
「また、性格的に冷静に物事をとらえながらも、自己表現がいまひとつ上手ではないという点も見えてきます。自己表現の場を作ることと、体を動かし行動することを始めてみてはどうでしょう。ウォーキングでもいいので体を動かすことが疲労感解消の一歩になるかも。引っ越しなどはそのあとに考えてみるといいかもしれませんね」
確かに、引っ越しで好きなジムもやめてしまいかなりの運動不足。ちょっとした小さなストレスが連鎖し、“疲労感”として現われていたようです。海原先生にアドバイスをいただいて、自分の生活の滞っている部分がはっきりして、気分も軽くなった気がしました。
「よくストレスは抱えない、と言いますが、現代社会ではそれは無理な話です。自分の性格や対処能力を知って、ストレスとのつき合い方を知る、まさに心の人間ドックなのです」
DATA
日本医科大学健診センター
ストレス健診 ¥20,000
5種の心理テストは、約30分。その後、心理テストの回答を解析して、その結果をもとに、担当医が約20分かけて解説。
申し込みはwebで http://home.nms.ac.jp/stress/index.html
海原純子さん Junko Umihara
医学博士・心療内科医。日本医科大学特任教授、昭和女子大学客員教授、ハーバード大学客員研究員(2008~2010年)。
『困難な時代の心のサプリ』(毎日新聞社)、『会社でうつ 休むと元気ハツラツな人』(文藝春秋)など著書も多数。近著に『男はなぜこんなに苦しいのか』(朝日新聞出版)
撮影/冨樫実和 構成・原文/伊藤まなび