入浴方法に気を配れば、もっとお風呂を効果的に使えます。3つの目的別の入り方を、入浴医学の第一人者、早坂信哉先生が指南します。
目的別
お風呂の入り方アドバイス
お湯の温度、入り方やタイミングを変えるだけで、目的達成につながるから、取り入れてみて。
疲労回復
●40℃の入浴と30℃のシャワーを交互に
筋肉疲労には温冷交代浴を。お湯と水に交互につかる一般的な温冷交代浴でなく、40℃のお湯につかったあと、30℃のぬるま湯を手足にかける方法がおすすめ。血管の収縮と拡張が繰り返されて血流が促進、疲労物質の排出や、筋肉の修復が促されて筋肉疲労が解消。
温冷交代浴
①最初にかけ湯をしたあと、40℃のお湯に3分間、肩までつかります
②湯船から出て、30℃のぬるま湯を手と足先にシャワーで30秒ほどかけます。①→②を3回。最後はお湯につかってから上がります
ダイエット
●入浴後のストレッチや、食後30分後入浴を
入浴自体に痩せる効果はありません。ただ、入浴後約1時間は代謝が高いので、軽いストレッチなどをすると効果的。入浴には血糖値を下げる効果もあるので食後約30分後に入るのもおすすめ。
美肌
●42℃以上のお湯を避け、入浴後即保湿
入浴には新陳代謝を促す効果があり、美肌に効果的。基本の入浴法でOK。42℃以上のお湯は肌の潤いを奪うので避け、体を洗うときはゴシゴシこすらないこと。入浴後は10分以内に保湿を。
東京都市大学人間科学部学部長・教授。20年にわたり3万人以上の入浴を調査。お風呂や温泉の医学的研究の第一人者。著書に『おうち時間を快適に過ごす 入浴は究極の疲労回復術』(山と溪谷社)など
イラスト/二階堂ちはる 取材・原文/和田美穂