内臓脂肪を減らすためには基礎代謝にかかわる筋肉量を減らさないことが重要です。運動習慣のない人は、そのままでは筋肉が減る一方。50代以降は特に年々筋肉が減っていくので、日常生活の中で大きな筋肉を使うことを重視してプチ筋トレを。とはいえ、すぐにできることだけでOK。ベッドの中でもリビングでもいつでも筋肉は増やせます!
どこでもプチ筋トレ
ベッドで寝たまま
脚上げ
腰を反らしたり丸めたりせず横に真っすぐ寝た状態で片脚をゆっくり上げ、5秒キープしてゆっくり下ろします。左右各10回繰り返して
お尻上げ
両膝を垂直に立て、背中からじわじわゆっくり持ち上げて、お尻まで一直線になるようにします。このとき、お尻と太ももの裏側にギューッと力を入れ続けることが大切。下ろすときも背中から順番にゆっくりと。これを10回繰り返します
テーブルや椅子で
テーブルで腕立て伏せ
テーブルやデスクなどに手をついて、あえてゆっくり腕立て伏せ。このとき大事なのは、頭からかかとまで一直線を保った状態で行うこと。お腹にグッと力を入れないと反り腰になったり、逆にお尻が突き出たり、真っすぐにはなりません。一度に10回はやりましょう
椅子で後ろ腕立て伏せ
ぐらぐらしない椅子に、後ろ手で両手をつきます。腰を反らないようにしながらゆっくりお尻を落とし、そこから腕を伸ばすようにゆっくり押し上げます。一度に5回が目安
椅子スクワット
両手は胸に、椅子に腰をちょこんとつけた状態から、腰を丸めたり反らしたりせず、お腹の力をキープしてゆっくり立ち上がります。そのまま、またゆっくり椅子までしゃがみ込みましょう。1セット10回、1日に何度でも
立ったままで
ドローイン+骨盤底筋締め
ドローインは、息を吸ってお腹をふくらませたら、息を吐くのと同時にお腹と背中を痛いほどくっつけるように薄くして10秒キープ。このとき、骨盤底筋もお腹側に引き上げて一緒にキープして。1日2回はぜひ
監修
横山裕一さん
Hirokazu Yokoyama
1959年生まれ。慶應義塾大学保健管理センター教授。医学博士。当初、アルコール代謝を研究、米国留学中、アルコール脱水素酵素(ADH7)の遺伝子解析に従事。本センター異動後は、飲酒を含めた生活習慣、メタボリックシンドローム、脂肪肝などをテーマに数々の研究成果を報告。著書に『こうして落とす! 女性の内臓脂肪』(PHP 研究所)
栗原 毅さん
Takeshi Kurihara
1951年生まれ。栗原クリニック東京・日本橋院長。医学博士。日本肝臓学会専門医。治療だけでなく病気予防にも力を注ぎ、わかりやすい生活習慣指導に定評あり。肝臓専門医の視点を生かした消化器疾患、糖尿病、高脂血症、脂肪肝、内臓脂肪、肥満などに関する著書多数。クリニックは連日、健康を気遣う中高年で満員に。
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イラスト/かくたりかこ 構成・原文/蓮見則子