体の前側と肋骨の脇へのアプローチが終わったら、連結したボールを使って肩甲骨まわりをほぐしていきます。
体の前側を楽に動かせるようにリリースしてから背中に
背中が張る、反ると痛い、深呼吸すると痛い、胸を張ると痛い、痛くて姿勢を保っていられない…などの訴え。原因は長時間の同じ姿勢、過緊張や歪みの場合が多いのですが、これは肩こり・首こりと同じ筋膜リリース法でも改善できます。
むしろ猫背や巻き肩などの屈曲によって、肋骨や背骨が硬くなり、前側の筋肉が縮まってしまうほうが困りもの。正しい呼吸やよい姿勢をとれるように、まず体の前側や脇をリリースしたのちに、背中にアプローチします。(トレーナー酒井大輔さん)
※体の前側と脇のリリースは下のリンクから読むことができます
連結ボールに乗って肩甲骨まわりをほぐす
ようやく背中です。ボールをふたつ連結したものを肩甲骨の間に配置。体重をかけたまま、腕を動かしてリリース。
●ほぐしエリア
リリースエリアは肩甲骨まわりです。連結したボールを、肩甲骨の間に固定。このまま関節や筋肉を動かすことで、肩甲骨よりもやや広いエリアがリリースされる仕組み
3タイプの動きで気持ちよく
●バンザイする形で、耳の横まで4回上げる
ボールに乗って圧をかけたまま、体に沿わせた両手をゆっくり耳の横まで4回上げます。ボールが動かないように気をつけて
●ゆらゆら左右に4回揺らす
同じ位置に連結ボールを置いたまま、両手を組んで突き上げ、ゆっくり横に4回揺らします。肋骨と背骨の動きが改善!
●円を描くように4回動かす
手を床に沿ったまま、ゆっくり上へ円を描くように4回動かします。腰を反ってしまいがちな人は浮かないように慎重に
●連結ボールとは?
異素材の組み合わせで、より圧をかけやすい直径6.5㎝ボールがふたつ、ピーナッツ状になった連結タイプ。ボールの間隔が2段階に調整可能。
トリガーポイント マッサージボール MB2 ¥3,850/ミューラージャパン
専用のものがなければ、テニスボールをソックスやタイツに入れて縛ったり、布テープでしっかり固定してもOK
教えていただいたのは
酒井大輔さん
Daisuke Sakai
1974年生まれ。全米アスレティックトレーナー協会公認アスレティックトレーナー(NATA-ATC)。数々のスポーツチームのサポート、10年間の船橋整形外科病院勤務を経て、現在は地域密着型のコンディショニングスタジオ「船橋オルトベース」主宰。イオンスポーツクラブのスタッフ育成などにも従事。
撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/三浦真淑 モデル/SOGYON スタイリスト/鈴木由里香 監修/酒井大輔(船橋オルトベース) 構成・原文/蓮見則子