7月入って、少しずつ暑い日が増えてきましたね。気候の変化に体が慣れない時期、一日の疲れをとるための睡眠はとても大切です。家庭でも社会でも様々な責任を伴うOurAge世代こそ、睡眠を大事にしたいところ。すっと眠りについて、寝起きはスッキリ。そんな上質な睡眠へと導くピラティスを、zen place pilatesのエデュケーター・Mioさんに教えていただきました!
◆睡眠ホルモンの原料となるセロトニンの分泌を促すピラティスで、眠りのお悩みを解消
上質な睡眠のためには、睡眠ホルモンの分泌を整え、正しくコントロールすることが大切。ピラティスの動きの中には、一定のリズムで筋肉の緊張と弛緩を繰り返す運動を集中して行うものがあります。そういった動きをすることで、睡眠ホルモンの原料となるセロトニンの分泌が促されるのだそう。さらにメンタルにも効果があるのだとか。
「ピラティスは動く瞑想とも言われ、ピラティスをすることでその日に抱いた感情の整理ができます。不安や恐怖を抑え、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑制し、メラトニンの分泌を促す効果もあるんですよ」(Mioさん)
今回は、眠りを整えるエクササイズを教えていただきました。
●すべての動きをする時に大切な「ピラティスの基本呼吸」
これから説明する動きに伴う呼吸は、鼻から吸う、口から吐く、を意識してくださいね。
【1】鼻から吸う
吸うときは鼻から。このとき、横隔膜が下がる⇒肋骨が傘のように膨らむ⇒背中と左右の肋骨の両側が膨らむ、というのを意識しましょう。
【2】口から吐く
息を吐くときは口から。このとき、内臓を引き上げるイメージで骨盤底筋と横隔膜が上がる⇒肋骨が内側に収縮する(お腹周りにコルセットができる感覚)を意識しましょう。
※今回ご紹介するエクササイズは、布団やベッドの上で行ってもOK。エクササイズ後はそのままゆっくり眠りましょう。
●良質な睡眠に!「ローリングライクアボール」
たくさんの神経が通り、身体を支える軸をしている背骨をマッサージすることで、心も身体もほぐれてリラックスることができ、質のいい睡眠へと導きます。
行う回数:5回
1.足を揃え、膝を立てた状態で座る。
2.尾骨から頭頂までを心地よくボールのように丸め、両足を床(ベッド)から浮かせて膝を抱える。この時、肩の力は緩めた状態に。
3.2の状態で鼻から息を吸いながら背骨全体を呼吸で膨らませるようにして、肩甲骨が床(ベッド)に当たるまで後ろに転がる。
4.口から息を吐きながら元の位置に戻る。
●寝付きを良くする「ブックオープナー」
呼吸に合わせて腕を大きな羽根のように開くことで胸も開き、胸の表面の筋肉をストレッチさせることで呼吸が深まりリラックス効果が。背骨を回旋させることで、自律神経を整え寝付きを良くします。
行う回数:3~5セット
1.床(ベッド)に真横を向いて寝て、膝、足、手の平を重ねる。上にある方の手のひらの指は少し前に出す。
2.鼻から息を吸いながら、上にある方の腕をあげ反対側に開く。
3.息を吐きながら、上にある方の腕を下の腕に重ね、1の姿勢に戻る。反対側も同様に行う。
「最近よく眠れない」「スッキリ目覚められていない」という人はぜひやってみて、気持ちいい朝を迎えましょう!
体幹を強化することで、全身を引きしまり太りにくい体へ。姿勢を改善することで、腰痛や肩こりを予防。さらに、一定のリズムで筋肉の緊張と弛緩を繰り返す運動で眠りの改善にも導くことができるピラティス。生活に取り入れてみませんか。
教えてくれたのは
Mioさん
学生時代にカナダ留学をした際、ホストマザーに連れられてヨガに行ったことをきっかけに、全米ヨガアライアンス200の資格を取得。日本、海外を拠点としてさまざまな仕事をしながら肩こりの解消や、ストレスとの向き合い方、心の起き方などの学び場としてさまざまなヨガを習ぶ。心身の探求をしていきたいと思い BASI JAPAN (現ZEN PLACE) 入社後、現在はピラティスをメインに担当。マタニティヨガや産前産後ピラティス、乳がんリカバリーやシニアピラティスなどのワークショップにも参加。プライベートでは、2歳の子供をもつ母親。
zen place pilates
世界基準のインストラクター資格と豊富な経験を持つエデュケーターが、各種ピラティスマシン完備のスタジオでプライベートからグループまで幅広いレッスンを提供。移動時間がなかったり外出を避けたかったりするときはオンラインLIVEで受講もできるほか、全国100店舗以上のピラティス・ヨガスタジオの相互利用ができ、仕事やお出かけの前後に受講できるなど、レッスンが続けやすい環境が整っています。
◆資料提供/zen place
取材・文/倉澤真由美