中島史恵さん
ヨガインストラクター。タレント。シェイプUPガールズとして活躍後、2014年にヨガスタジオ「avity」を開設。著書に『たった3週間で下がらない体をつくる 最強逆トレ』(大和書房)。昨年発売したグラビアDVD『中島史恵 fumie55🖤』(スパイスビジュアル)も話題。
無意識のうちに体に力が入って肩を上げっぱなしでいることが、
首や肩まわりの筋肉の緊張を招く
更年期の女性に多いのが、首や肩のこりの悩み。その原因を中島史恵さんに伺いました。
「肩こりや首こりの大きな原因は、やはり普段の姿勢ですね。パソコン作業などに集中していると、首が前に出やすくなるうえ、無意識のうちに体に力が入って肩が上がってしまいます。
そうすると、肩や首まわりの筋肉が緊張して血流が悪くなってしまい、こりが生じてしまうのです。猫背やストレスなどで呼吸が浅くなっていることでも、肩が上がりやすくなってしまい、余計に肩や首のこりを招きます。猫背姿勢が続くと肩甲骨の動きが悪くなり、これも肩こりを悪化させる原因です」
では、改善するためにおすすめのヨガとは?
「硬くなっている首の筋肉を伸ばす動きや、上がっている肩を下げる動き、固まった肩甲骨まわりをほぐす動きを取り入れたヨガをすることで、改善しやすくなります。
また、普段の生活でも深い呼吸を心がけて、特にしっかり息を吐くことを意識しましょう。息を吐くと自然に肩が下がりますし、背骨が上に伸び、姿勢のくずれが防げます。また、例えば、遠くの物を取ったりするような普段の何気ない動作のときに、肩からでなく肩甲骨から動かすように意識することも肩こりを防ぐポイントです」
下が、中島さんが首こり・肩こり改善のためにすすめてくれたヨガのポーズ。毎日の生活に取り入れてみて。
首こりに効く<ネックフローのポーズ>
硬くなって縮んだ首の筋肉をほぐして血行を促し、首まわりのこりを解消します。肩こりの改善にも効果的。
①床にあぐらをかいて座り、頭の後ろで両手を組んで、ひじを開きます。
②息を吸って、吐きながら両ひじを閉じ、頭と手で押し合って、首を前に倒して3呼吸。このとき首が伸びるのを意識しましょう。
③いったん息を吸って、吐きながらゆっくりとあごを右に動かして3呼吸。次に息を吸って、吐きながらあごを左に動かして3呼吸。これを数回繰り返しましょう。
④息を吸いながら、左右の腕を胸の前で交差させて手を肩に置き、息を吐きながら、肩を押し下げます。このとき両ひじで胸を押すようにすると肩が下がりやすくなり、背骨も伸びます。そのまま3呼吸。
⑤次に、上を向いて舌を上あごにつけて3呼吸。首の筋肉が伸びるのを意識しましょう。
肩こりに効く<イーグルのポーズ>
固まっている肩甲骨を開いて動きをよくし、肩こりを改善します。
①床にあぐらをかいて座り、両腕を胸の前で交差させて、手は背中の肩甲骨の外側に当てます。
②両ひじをクロスさせたまま、左右の手の甲を合わせます。このとき、ひじで体を押すようにしましょう。左右の肩甲骨が開くのを意識して3呼吸。
Point!
できる人は、左右の手のひらを合わせてみましょう。さらに肩甲骨が開くのを感じるはず。
③息を吸って、吐きながら両腕を上げていきます。上げられるところまで上げたら3呼吸。息を吐きながら腕を上げて、吸いながら緩めます。最後に腕を下ろして脱力しましょう。次に、左右の腕を入れ替えて同様に行います。
このふたつのポーズを生活習慣に取り入れると、首こり・肩こりが改善しやすくなり、予防にもつながります。こまめに行ってみて。
撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/永田紫織(Nous inc.) 取材・文/和田美穂