長引くマスク生活におこもり期間。以前に比べて人と接する時間が減った分、会話も減っていると感じていませんか。また、マスクで口が隠れていると、にっこり笑って、口角を上げたりすることも忘れてしまいがち。
みらいクリニック今井一彰先生によると「肌荒れや口臭といった自覚しやすいものから、無意識に行ってしまう口呼吸など、マスク着用の習慣化がもたらす諸症状を<マスクシンドローム>と呼びます」。
マスクシンドロームがもたらす健康への悪影響や、その予防策について、今井先生に伺います。
今井 一彰先生
メディカルエンターテイナー、みらいクリニック院長、内科医・東洋医学会漢方専門医・NPO法人日本病巣疾患研究会副理事長。息育、口呼吸問題の第一人者。
マスクシンドロームによる弊害
口周りの筋肉を使わずにいると、OurAge世代としては、お肌のたるみが気になるところですが、じつは美だけでなく健康にも影響が。
「表情筋の衰えは、うつ状態などメンタルに影響が生じるほか、食事中のムセなど誤嚥の危険性を招くことがあります。また、口呼吸を続けていると、喉の乾燥や咳につながるだけでなく、口内炎、歯周病が生じることも」。
マスク生活でも、より健康でいるために
「心がけていただきたいのは、顔の筋肉を使うこと。マスクをしていても簡単にできるのは<噛むこと>です」と今井先生。
マスクをしていると自分の口臭が気になりますが、たとえば、ガムを噛めば息もすっきりし、自然と噛む動作が増えて一石二鳥ですね。
また「マスクが汚れないように<い>と<う>のかたちに口を大きく動かしたり、舌を回す運動も効果的です」。
口をしっかり動かして咀嚼筋や表情筋を使うこと、いつでも口角をキュッと上げてイキイキとした表情でいることを意識して、できるだけ楽しくマスク生活を乗り切りましょう!
資料提供/株式会社ロッテ
構成・文/椎名智美