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今からでも骨密度は増やせる!? この先の人生、QOLを下げないためには骨を強くすること

提供/ジョンソン・エンド・ジョンソン メドテック

 

 

10月20日の「世界骨粗鬆症デー」に先立ち、ジョンソン・エンド・ジョンソン メドテック主催の「今だから知っておきたい骨粗しょう症」プレスセミナーが行われました。

 

(左)ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 メディカル カンパニー デピューシンセス事業本部 事業本部長 渡代 隆介氏・(右)九段坂病院 診療部長兼整形外科部長 大谷和之先生

 

セミナーでは、九段坂病院 診療部長兼整形外科部長 大谷和之先生による講演「骨粗しょう症のちょっと怖いお話」も。

 

ちょっと怖いお話、気になりますよね!

 

70代女性の約半数が 骨粗しょう症

大谷先生によると、骨粗しょう症の有病者は男性で300万人、女性は1000万人。女性は6人に1人が骨粗しょう症だと言います。

女性の方が多いのは、閉経によるエストロゲンの低下が大きな要因。70歳以上になると約半数が骨粗しょう症になるのだそうです。

 

会場では閉経を境に骨密度がぐっと低下する、驚きのグラフが紹介されました。

 

骨粗しょう症になると、当然のことながら骨折リスクが高まります

 

怖いのは、気づかないうちに折れている圧迫骨折。これは骨粗しょう症による骨折でもっとも多いのだとか。
大谷先生の患者さんでも、布団につまずいて骨折した、植木鉢を持ち上げて圧迫骨折した、あるいは何も思い当たることがないのに折れているという「いつの間にか骨折も多い」と指摘します。

 

介護に至る原因の1位は認知症、2位は脳卒中、3位が骨折です※1。このなかで、日常で気をつけられるのは骨折だけ。QOLを著しく低下させる要因にもなるので、骨を丈夫にすることは非常に重要です」

 

また、「圧迫骨折は腰が曲がる原因になり、肋骨が食道を圧迫するようになるとかなりの頻度で逆流性食道炎も併発。ごはんが食べられなくなり、栄養不足に陥ってますます骨が弱くなります」と指摘。関節炎や心臓病、糖尿病などの慢性疾患よりも、骨折の方がQOLを下げるというエビデンスもあると言います。

 

「脊柱変形がある高齢女性は入院リスクが高く、生存率が低いというデータもあります」

 

まさに、ちょっと怖い話ですね。

 

40代の経産婦が授乳によるカルシウム不足で6か所も「いつの間にか骨折」をしていたという事例も紹介されました。

 

※1出典「令和4年国民生活基礎調査 IV 介護の状況」(厚生労働省)

 

適切な治療で 骨密度は改善する

しかし、「悲観しなくてもいい」とのこと。

 

「女性の有病率は高いのですが、骨粗しょう症は適切な治療を受けることにより、骨密度は改善することができます」(大谷先生)

 

そのためには、まず診断をしてもらうことが重要。

 

骨粗しょう症の診断方法は骨密度の測定で行います。大腿骨と腰椎の2か所をDXA(デキサ)法で測定。若い人の骨密度と比較して80%以上なら正常、70~80%は骨量減少、70%未満は骨粗しょう症という診断に。

 

また、「経皮的椎体形成術(BKP)」という手術で湾曲した背骨も変形矯正できるそうで、80代で著しく腰が曲がっていた女性はその後のQOLが著しく向上したそうです。

 

骨粗しょう症と診断されたら?

 

骨粗しょう症と診断されたら、内服薬で治療を開始。骨密度が80%未満の人は要注意なので、ビタミンDやビタミンKのサプリメントがおすすめとのこと。

 

食事も予防に効果的
●カルシウム(牛乳・乳製品・小魚・緑黄色野菜・大豆・大豆製品)
●ビタミンD(魚類・きのこ類)
●ビタミンK(納豆・緑色野菜)
●果物、野菜
●タンパク質(肉・魚・卵・豆・牛乳・乳製品)
などは積極的に摂りたい栄養素。

 

一方で、リンを多く含む加工食品や清涼飲料水、カフェイン、アルコール、塩分などは控えるよう、アドバイスがありました。

 

OurAge世代も 「いつの間にか骨折」が続出

 

「骨折だと気づかなかった」「まさかあんなことで…」と、骨折経験者だらけのOurAge世代。どんな場面にも危険が潜んでいることがわかります。みなさんの体験談を一部紹介します。

昨年、ゴルフを始めてすっかりハマってしまい、毎日のように打ちっぱなしに。ある日わき腹あたりに痛みを感じ、病院に行ったところ肋軟骨が折れていました。普段、運動を全然していなかったからでしょうか……(53歳・主婦)
夫の実家に帰省することになり、少し高いヒールの靴を。駅の階段で転んでしまい、手首と足首、両方を骨折しました。義実家では痛みに耐え、何も手伝えない状態で居心地の悪さったらありませんでした。(49歳・会社員)
マイコプラズマ肺炎に感染し、咳が止まらない状態に。胸のあたりが痛いと思って病院にいったところ肋骨が折れていました。咳だけで骨折するなんてショックです。骨密度も調べてもらったところ、骨粗しょう症と診断されました。(55歳・会社員)
体重6キロの猫をリュックに入れ、背負って動物病院へ。待合室で待っている間に腰が痛くなり、帰りは猫を背負えないほどに。脊椎圧迫骨折でした。猫のためにも自分の骨を丈夫にしておかなければ、と焦りました。(51歳・自営業)

 

このほかにも、宅配便の箱を持ち上げたら骨折したという人や、道端で足をひねっただけで足首を骨折したという人、テーブルに足の指をぶつけて骨折したという人など数えきれないほど!

 

閉経期の骨は、本当に脆いのだと実感します。

 

ちなみに、「骨密度が高いのに骨折した」という人はなぜか、大谷先生に聞いたところ、骨折は骨量(骨密度)だけでなく「骨質」も関係するのだそう。

骨質とは骨の構造や性質。骨量7:骨質3が骨の強度となるそうです。骨密度が高いからといって、油断は禁物ですね。

 

 

日本人の ヘルスリテラシーは最下位!?

本セミナーを主催したジョンソン・エンド・ジョンソン メドテックは、がん、循環器(心疾患・脳血管疾患)、整形関連の疾患領域に対してソリューションを提供しています。

 

今回のセミナーは、人生100年時代を迎えた社会において「主体的な医療・健康への関わり」をサポートする目的で行われました。

これは「My Health, Myself - 私の健康のために、私ができること」というプロジェクトのひとつ。一人ひとりの健やかな一歩を応援するために、自身にとって最もよい人生を送るために、さまざまなヒントや学びの機会を共有するプロジェクトです。

 

本プロジェクトでは、日本人のヘルスリテラシーの現在地を測るべく、日本・アメリカ・イギリス・オーストラリア・中国・フィンランドの6カ国における20~60代の3,000人を対象とした「ヘルスリテラシーの国際比較分析」を実施。

 

その結果、日本の生活者のヘルスリテラシー自己評価は6カ国中で最も低いことがわかりました。また、医療・健康に関する「情報の収集・判断」、「行動」、「デジタル活用」、「コミュニケーション」全般においても、他国より低い傾向が明らかに。

 

また、同様の調査を国内でも実施。47都道府県の1万1750人を対象にした分析結果が公開され、性別や年代、居住自治体によってヘルスリテラシーの実態や意識に違いが。地域別に大きなギャップがあることも明らかになりました。

 

ジョンソン・エンド・ジョンソン メドテックは「自身にとって最もよい人生を送るためには、情報を正しく判断し、正しい知識に基づいて適切な選択や行動をとり、デジタルテクノロジーを含めたさまざまなリソースをうまく活用していく力が重要と考えている。今後も一人ひとりにとっての“健康”や、適切な医療へのアクセス、治療の選択のための力になるようなヘルスリテラシー向上に向け、この活動を継続していきたい」とコメントしています。

 

 

骨粗しょう症予防エクササイズ※2

 

骨粗しょう症予防には運動も効果的、ということでセミナーの最後に骨粗しょう症と転倒による骨折を予防するエクササイズも紹介されました。こちらはジョンソン・エンド・ジョンソン フィットネスセンター発案、統括産業医 岡原伸太郎先生監修のトレーニング。「その場足踏み」「スクワット」「テーブルプッシュアップ」の3つです。

 

動画がありますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

① その場足踏み:脊柱(背骨)にアプローチ

背筋を伸ばし、まっすぐに立つ。できるだけ太ももを上にあげるように、その場で足踏み。20回×3セット。

 

② スクワット:脊柱(背骨)にアプローチ

両足を肩幅に開き、つま先の膝の向きを揃える。手は胸の前でクロスする。膝が前に出ないように、椅子に腰かけるようにして膝の曲げ伸ばしを行う。10回×3セット

 

③ テーブルプッシュアップ:前腕橈(とう)(こつ)にアプローチ

安定した机に、肩幅より拳ひとつ分広めに両手をつく。片足を前に出し、反対の足は後ろに引く。机に胸を近づけるようにゆっくり肘を曲げ、ゆっくり伸ばす。両足を揃えて行うと、さらに強度がアップ。壁を使ってもできる。10回×3セット

 

※2 骨粗しょう症と転倒による骨折を予防するエクササイズ

 

改めて骨の大切さに気づかされたセミナーでした。

 

骨粗しょう症は、女性にとっては避けて通れないリスク。この先の人生を元気に過ごすために、強い骨をつくっていきましょう。

 


取材・文/島田ゆかり

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