HAPPY PLUS
https://ourage.jp/karada_genki/more/381655/

更年期とアルコールの関係について主治医に聞いてみた/50代。乳がんサバイバーになりました

hijiri

hijiri

都内在住の50代会社員。2019年5月に乳がんと診断される。仕事を続けながら同年10月までに3回の手術を経て、2020年1月に放射線治療が終了。現在は、10年間にわたるホルモン療法薬の服薬を継続、検診により経過観察中。放射線治療中も継続したランニングの趣味が高じて、ランニングアドバイザー、スポーツ医学検定2級、ナヴィゲーションスキル ゴールドレベル等の資格を持つ。「琉球茶道ぶくぶく茶」東京分室主催。元おでかけ女史組メンバー。

 

記事一覧を見る

同世代の有名人の突然死にまつわる報道から、「もしかして更年期の飲酒って体に悪いの?」という疑問を抱いた乳がんサバイバーhijiriさん。主治医に聞いてみたところ、「更年期だから体に悪いんじゃない。一定のアルコール量を超えるといつでも体に悪い」という返答が。厚生労働省が提示したその量の少なさにhijiriさんは愕然!?

テレビやネットで同世代の有名人の訃報を目にすると、やはりショックを受けます。女性だった場合にはことさら身近に感じて、原因などを知りたくなります。

 

ある著名な女性が亡くなった時に、更年期障害が原因の一つではないか、酒量が多かったのではないか、といった記事を見かけました。推測でしかないとわかっていても、更年期という表現に不安になってしまった同世代の方も多かったのではないでしょうか。かくいう私もその一人です。
そんな不安を感じたときに、ちょうど乳がん手術後に10年続く、年に2度の定期健診があったので、主治医に疑問をぶつけてみました。

 

なお、私の状況は正確には更年期ではありません。乳がん手術後に再発防止のために女性ホルモンを抑える薬を飲む「ホルモン療法」によって、ほぼ更年期と同じ症状に悩んでいる状態です。 細部の違いはあると思いますが、わかりやすいようにここでは更年期障害とほぼ同様に書いていることを、ご了承ください。

 

【今までの連載の関連記事】

◆生理がこなくなって数年。それでも「閉経していない」と診断された理由

◆乳がん手術後に10年続くホルモン療法。その副作用を経験者が具体的にお話しします

◆乳がん完治まで5年?10年? ホルモン療法をいつまで頑張ればいいのか主治医に聞いてきました

更年期だから飲酒がダメなわけではなく、根本的に酒量を減らしたほうが体によいという方向に

 

主治医にまず、更年期にアルコールはいけないものなのかと質問してみました。
それに対して、更年期+アルコール=悪、ということはない、という回答です。 ただ、適量であることが前提であれば、ということでした。

 

では、「適量って?」という話になるのですが、これは厚生労働省がすでに目安の数値を定めています。若い頃から聞いてきた「減塩で健康に」というのと同じように、最近は「アルコール量を減らして健康に」という流れがあるようです。

あらためて調べてみると、1日当たりの純アルコール摂取量が男性で40g以上、女性で20g以上が飲みすぎということでした。

 

厚生労働省 健康日本21(アルコール)

 

20gをお酒に換算すると、ビールならロング缶1本、ワインならグラス2杯弱くらいなので、思ったよりかなり少なくてちょっとびっくりしました。私もお酒が好きなほうなので、飲むときはこれより多く飲むことも多いです。

なににしろ、更年期という時期というより、根本的にアルコール量の問題が健康に及ぼす影響が大きいということなんですね。

ランニングのビールがおいしい@hijiri

ちなみに主治医に、更年期世代の突然死についても聞いてみました。主治医によると、突然死が更年期に関係あるかどうかは、司法解剖の結果を見るなどしないとわからない。ただ、もしそれが関与しているのだとしたら、ホルモンバランスが崩れることにより、メンタルが落ちてしまい深酒になりやすい人がいるのは事実ではあるとのことでした。

 

とりあえず体力的な面でも、内臓の強さ的にも、年齢を重ねてお酒の量が多いのは推奨されることではないことがよく分かりました。乳がんサバイバーである自分は、とくに酒量に注意すべきなのだと自覚しました。

でも走った後のビールはおいしいんですよねえ、うーん。

 

更年期世代にとってのお風呂や運動は健康のために推奨できる

 

それ以外に自分のような更年期世代が注意できることはなにか、ということも主治医に聞いてみました。

 

まず、お風呂について。もちろんお酒を飲んでお風呂に入ることはヒートショックなどもあり、脱水の危険も増えるのでNGです。それ以外の入浴は、更年期だからどうということはここでもないし、むしろ代謝を上げる意味合いではいいことだそうです。運動で汗をかくことも同様です。

 

ただ、注意してほしいのが、水分量だとのこと。 水分量が減る=脱水になりやすく、つまり血液がドロドロになりやすいのです。 健康診断でも尿素窒素などの数値に現れることもあるようで、実際私は午前中ランニングしてから検診に行ったら、数値が上がっていてどうしたのか聞かれたことがあります。特に女性は、むくむのが嫌であまり水を飲まない人も多いそうで、気にしてほしいということでした。

水分不足に注意@hijiri

また併せて血圧に注意すべきだと言われました。私は若いころからむしろ血圧が低いほうなのですが、更年期世代には高血圧の傾向が出てしまう人も多いそうです。更年期に女性ホルモンが減ると中性脂肪が蓄積されやすくなったり、血管のしなやかさが失われたりして高血圧になりやすくなるのだそう。 そういう人は、上に書いたように水分量と合わせて注意したほうがいいそうです。

 

いかがでしょうか。 こうやって書くと、更年期だからというよりも、いつでも基本的な生活に気を付けるべきだということがわかりますよね。私はランニング(運動)しているから大丈夫、とどこか思っていたところがあるのですが、あらためて注意しなければ、と思いました。

長くずっと元気に楽しく生きるために。一緒に頑張りましょう。

MyAge

大人のからだバイブル vol.2 「痛み知らずの体になる!」

OurAgeの人気記事が1テーマムックに!
何度も読み返せる保存版OurAgeです。

MyAge
試し読み Amazon Kobo 7net

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消
記事が続きます

今すぐチェック!

第2弾『男で受けた傷を食で癒すとデブだけが残る たるんだ心に一喝!! 一条ゆかりの金言集2』が、電子書籍で発売に!

第2弾『男で受けた傷を食で癒すとデブだけが残る たるんだ心に一喝!! 一条ゆかりの金言集2』が、電子書籍で発売に!

<前の記事

<前の記事
第75回/憧れの小笠原諸島と硫黄島へ船旅をしてきました

次の記事>

次の記事>
第77回/速く走れなくても大丈夫。ひとりで走りはじめた人に、先輩ランナーが思うこと/50代…

この連載の最新記事

「乳がん」を公表しない人が多いのは、周囲の人がそうさせてしまうから?/50代。乳がんサバイバーになりました。

第78回/「乳がん」を公表しない人が多いのは、周囲の人がそうさせてしまうから?/50代。乳がんサバイバーになりました。

速く走れなくても大丈夫。ひとりで走りはじめた人に、先輩ランナーが思うこと/50代。乳がんサバイバーになりました。

第77回/速く走れなくても大丈夫。ひとりで走りはじめた人に、先輩ランナーが思うこと/50代。乳がんサバイバーになりました。

更年期とアルコールの関係について主治医に聞いてみた/50代。乳がんサバイバーになりました

第76回/更年期とアルコールの関係について主治医に聞いてみた/50代。乳がんサバイバーになりました

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル