40代、50代は悩み多き年齢です。体調や健康への不安、仕事の人間関係、家族のこと…。
そして、そこに追い討ちをかけるようなコロナの不安。
いろいろなストレスが重なって、なんだか元気が出ない、つらい、苦しい。だけど、どうしたらいいのかわからない…。
そんなときのために、ストレス対処法の専門家が提案する、さまざまな「自分助け」のレシピがあります。どれかひとつでも試してみたら、心が楽になるかもしれません。
ここでは、初めての人でも行いやすい方法を、いくつかご紹介します。
心がザワザワする、息が詰まりそう、なんだかしんどい。そんな時にやってみたいこととは?
●大きな布にくるまる
柔らかくて大きなものにすっぽり包まれると、なんとなく守られている感じがするものですよね。これは、現在の環境から自分を遮断する意味があります。毛布、布団、大判のストール、カーテンでもOK。床や椅子に座るなど、自分の好きな姿勢で。肩からかけたり、頭からすっぽりかけたり、好きなようにくるまりましょう。
●体をなでたり、たたいてみる
自分の体を自分の手で優しくタッチすると、心身のつらさがやわらぐことがあります。頭、首、胸やお腹…体のどこでもOKです。なでたり、トントンと軽くたたくのも効果があります。目をつぶって、手の温かさを感じながらやってみましょう。
●バタフライ・ハグをしてみる
バタフライとは蝶々のこと。両腕を胸の前で蝶のようにクロスさせ、左右の胸から肩のあたりを手と指で優しくたたきましょう。
左を1回→右を1回→左を1回→右を1回→……というふうに、左右交互に、トン、トン、トン、トンと1回ずつゆっくりたたきます。
これを2分ほど続けると、自然にリラックスできます。
とても簡単なのに、心の傷やトラウマを癒す効果を持つことが確認されている、有名な方法です。
●ひたすら野菜を刻んでみる
キッチンに立った時、調理の単純作業に没頭してみましょう。野菜をひたすらみじん切りしてみるのもいい方法。切るのがあまり難しくない野菜を選んで。その後、どんな料理を作るかは事前に決めておいてくださいね。
──上に書いた方法は、「自分助け」の方法のほんの一例です。とりあえず、できそうなことをひとつでもいいので、やってみましょう!
気がついた時に行ったり、繰り返していると、いつの間にか気持ちが落ち着く。そんなお守りレシピになるかもしれません。
つらくなった時に心が楽になる、気負わずに試せる方法をいくつか身につけておくと、無理なく自分を助けることができて安心ですね。
上の方法もぜひ、気軽に試してみてください。
■教えていただいたのは
伊藤絵美 さん
公認心理師、臨床心理士、精神保険福祉士。カウンセリングの専門機関「洗足ストレスコーピング・サポートオフィス」所長。クライアントへのカウンセリングのほか、企業研修やセミナー、ワークショップを積極的に開催している。
イラスト/雨月 衣 指導・監修/伊藤絵美(洗足ストレスコーピング・サポートオフィス) 取材・原文/蓮見則子
●MyAge2020冬号では、ストレスで折れそうな心に効く、つらい自分(私)をケアするためのさまざまな方法を、BOOK in BOOK(16P)で紹介しています。「つらくなった時は、こうすれば心が落ち着く」という自分に合った方法がきっと見つかるはず。いざという時のお助けBOOKとして、ぜひ読んでみてください。
MyAge冬号の詳しい内容と試し読みはこちらでぜひチェックしてみて。
MyAgeのご購入はお近くの書店にて。HAPPY PLUS STOREでもお買い求めいただけます。
最新号及びバックナンバーの在庫が書店にない場合は、こちらのネット書店でお求めください。