流れていく雲や川に浮かぶ葉っぱに湧いてくる思いを乗せる練習をした前回と前々回。自分の気分や感情を手放すためのイメージワークの最終回は、雲や葉っぱに乗せるだけでは間に合わないときに思いを一気に飛ばすイメージや、感情を手放すのではなくしばらく預かってもらうイメージを練習してみましょう。
教えていただいたのは
伊藤絵美さん
Emi Ito
1967年生まれ。公認心理師、臨床心理士、精神保健福祉士。カウンセリングの専門機関「洗足ストレスコーピング・サポートオフィス」所長。クライアントへのカウンセリングのほか、企業研修やセミナー、ワークショップを積極的に開催。『セルフケアの道具箱 ストレスと上手につきあう100のワーク』(晶文社)など著書も多数。
【タンポポのワーク】
頭に浮かんでくる気分や感情を、言語化する前にタンポポの綿毛に見立てて、そっと優しく息を吹きかけ飛ばしてしまいましょう。
タンポポよりシャボン玉のほうが好きな人はそれでもOK。大小のシャボン玉が、キラキラはじけて消えていくのをイメージして。
【ウンコのワーク】
大きなストレッサーに見舞われたときや、同じことをぐるぐる考え続けてしまう人は、雲や葉っぱに乗せるだけでは間に合わないかも。
そんなときは、気分も感情もウンコとみなし、ひとつひとつトイレに入れて、一気にザーッと流す様子をイメージしましょう。
【壺のワーク】
感情や気分を消そうとするのではなく、しばらく預かっておいてもらうのが壺のワーク。大きな壺をイメージして、湧いた思いを次から次に入れていきます。
壺は大容量なのであふれることはありません。しかもあとでのぞきたくなったらチラ見しても大丈夫です。
イラスト/雨月 衣 指導・監修/伊藤絵美(洗足ストレスコーピング・サポートオフィス) 構成・原文/蓮見則子