マイナスイメージがあるため息ですが、中医においては、意外な効果も!?
こっそりため息で簡単リカバリー
ため息をつくと幸せが逃げる…そんな言葉とともに、昔から、ため息にいいイメージはありません。
「しかし、それは大きな間違い。気は体の中をスムーズに流れていることが望ましく、心が疲弊すると停滞します。これが気滞の状態。そんなときこそ、ため息で体内にたまった邪気を吐き出す必要があります」。
とはいえ、人前であからさまにため息をつくのはいい印象を与えないので、こっそりと行って気分転換を!
心にダメージを負ったら、
まず2分間違うことに没頭する
嫌な目にあったとき、その記憶を反芻してしまうことがよくあります。
「例えば、調理中に指を切ったら、すぐに絆創膏などで応急手当をしますよね。心が傷ついたときもそれが必要です。なんであんなことを言われたのか? と思い返すことは、傷口にあえて塩をすり込むようなもの。
心理学者のガイ・ウィンチ氏が実践法として紹介しているのが、『2分間まったく関係のないことをする』というものです。
音楽を聴く、料理をする、ゲームをする…などなんでもOK! 重要なのはその場ですぐにできることに『没頭』すること。それが心の応急処置になります」
お話を伺ったのは
櫻井大典さん
Daisuke Sakurai
国際中医専門員、日本中医薬研究会会員。年間5000件以上の相談をこなす漢方専門家。アメリカ・カリフォルニア州立大学で心理学や代替医療を、イスクラ中医薬研修塾で中医学を学ぶ。中国で研修を修了し、国際中医専門員A級資格取得。著書多数
イラスト/midorichan 構成・原文/山村浩子