11月22日、若い頃の憧れのファッションブランド、アルファ・キュービックの創立者柴田良三さん(享年74)がお亡くなりになり、26日に行われた葬儀に参列しました。
Our Age世代なら氏のファッション界における偉業はご存知だと思います。
幼稚園から大学まで成城学園。ラグビー選手として活躍するスポーツマンである一方、超のつくおしゃれ!「学生時代から彼の着ているものは僕らとは全く違っていた」と仲間のおじさま達は言います。卒業後は伝説の会社「VANジャケット」に就職、カリスマ石津謙介氏の元で修行し、1970年4月に日本で初めてブランド名を冠した路面ブティック「サンローラン・ブティック」を外苑前にオープンさせます。その後独自ブランド、アルファ・キュービックを展開します。
その頃の柴田さんを取り囲む世界の華やかさ、かっこよさはまさに「筆舌に尽くしがたし」です。当時は余りに大きな存在だったので親しくお話しすることはありませんでしたが、5年前に私が六本木に引っ越し、ご近所となってからは我が家に元トップモデルの愛妻エミさんと共にディナーにいらしてくださったり、我がThe Fujiyama Sistersのコンサートに来てくださったりと家族ぐるみのお付き合いが始まりました。
8年前に白血病になられ、私が知っているだけでも数回危機がありましたがその度に元ラガーマンの驚異的な体力で奇跡を起こし、復活してこられました。長い闘病生活でも「俺の人生は最高だ」と常に前向きでいらっしゃいました。亡くなる5日前にエミさんを車で病院までお送りし、お見舞いした時もMr.ジェントルマン柴田のままでした。
葬儀には長島茂雄さんをはじめ、多くの方々が参列なさいました。
私は40年前のアルファ・キュービックのダブルのフラノのコートを着て行きました。最後のお別れで柴田さんにタグをお見せしました。きっと喜んでくださったと確信しています。
11月22日、昭和の巨きな星が一つ消えました。