4月10日、東京都現代美術館で開かれている「山口小夜子 未来を着る人」展のオープニングレセプションにいきました。小夜子さんとは友人がとても親しくしていたので、亡くなる数年前からのお付き合いで、築地本願寺で行われた芸術的で本当に美しい告別式にも参加させていただきました。
今回の展覧会はケンゾー、ヨージ、イッセイ、ギャルソンと日本人デザイナーが世界に羽ばたいた時代に、世界のトップモデルとして成功を収めた小夜子さんの類まれな東洋美の魅力と、その後アーティストとして感性豊かな世界を創造した活動が華やかに格調高く展示されています。
サンローラン、シャネル、ディオールなど全てのトップクチュリエたちと仕事をした彼女は、アーティストとして活動をし始めるとオリジナルのファッションに身を包み、山口小夜子ワールドを展開させていきます。この展覧会をみるとそれがスタイリストからの受け売りではなく、手作りも含めた全てオリジナルだとわかります。
私も旧資生堂本社で開かれた「セルジュ・ルタンス展」で初めて小夜子さんにお目にかかった時、着ていらした洋服の個性とセンスと存在感に圧倒されたことを鮮明に覚えています。「どこの何々を着るのではなく、自分の世界観を作り出すファッション」・・・小夜子さんと出会ったから持つことが出来た目標です。
一つの方向としてはクローゼットの中にある山のようなもの(約40年分?)を再度活かすようなスタイル作り。もう一つは友人デザイナーの作るモードな服を着こなす力を養うため、エッジのきいた情報にも興味を持つ姿勢です。
まだまだ寒い日が続きますが、この春夏は小夜子さんの事を思いつつ、お洒落について考えてみたいと思っています。
皆様も是非現代美術館に足を運んでくださいませ。