本当に身の危険を感じるほどの暑さが続きますね。
でもこれは日本だけではないようで、パリやミラノが40℃なんて信じられないようなニュースが聞こえて来る今日この頃です。
ところで今回は私個人のホルモン補充についてお話します。
私が少量のホルモン補充をスタートさせたのは40代半ばからです。
(後でわかったことですが日本の更年期医療の第一人者の小山嵩夫先生もこの時期からの補充を推奨していらっしゃいます)
アメリカで加齢学を学び、生き生きと年を重ねていくには、閉経に繋がっていく急激な女性ホルモンの低下をその時期から下支えすることがとても大切だと感じたからです。(一旦出来たシミを消すことが難しいように、一旦下がりきったホルモンの機能を回復させるのは大変だからです)
ところが10年前に日本で使われていたホルモン剤は合成のみ、しかも経口しかありませんでした。プレマリンという名前のエストロゲン剤は、妊娠中の雌馬のオシッコが原料。分子構造も人間のエストロゲンに比べかなり大きく、その効き目は強烈な分、副作用もはっきりしていました。特に経口の場合、長期使用はホルモンが肝臓を通過することで血液凝固を促進させたり、インスリン抵抗性を高めて動脈硬化を誘導したりして、血栓症のリスクが格段に高くなります。(これは乳がんのリスク以上にはっきりしています)
そこで保険が適用されず、費用がかなりかかったのですが、エイジングスペシャリストと名乗るからには自らが「当時の最先端で最良のもの」をチョイスしようと考え、医師がアメリカから個人輸入した天然由来の経皮吸収型のホルモンクリームを使用した補充を開始しました。
それは野生のヤムイモから作られたもので人間のエストロゲンと分子構造も似ていて体に負担がかからず、経皮吸収なのでホルモンが肝臓を通過せず血管の炎症を起こさせないというものでした。
当時はまだ生理はあったのですが、補充を開始してから「全身に水分が行き渡っていくとはこの感覚か」という思いを経験し、かなり快適な40代後半を過ごすことが出来ました。ところが50歳を過ぎ、本格的な閉経の時期を迎えると、このクリームの穏やかな効き目では私のホルモン数値はビクともしなくなりました。
そこでアンチエイジングクリニックから婦人科に移り、本格的なホルモン補充療法を開始しました。開始する少し前の2009年には今私が使用している天然エストロゲンと合成プロゲステロンが1枚になっている「コンビパッチ」が発売されるなど、日本のホルモン補充製剤に選択肢が出てきました。(残念ながら日本には未だに天然型のプロゲステロン製剤はありません)
そして開始後そろそろ5年の月日が流れます。今体調はすこぶる良いのですが、医師の中には5年を一つの区切りとして考えた方がよいという意見もあるようです。これからよく調べ、複数の専門医の意見も聞いて、納得のいく結論を出したいと思っています。
そろそろ暑さのピークは超えるようですが、くれぐれもご自愛くださいませね。