今「子供の貧困」特に「母子家庭の貧困」が深刻です。私自身、一児を持った離婚経験者なので、この問題は他人事とは思えません。息子は昨年の秋にアメリカの大学を卒業し、日本で就職しました。ありがたいことに一応経済的に親から自立することが出来ました。でも私たち親子も「母子家庭の貧困」に陥る危険性は常にあったと感じています。
この夏、愛読するニュースアプリに「子供の貧困」について詳しく書かれた素晴らしい記事を見つけました。著者は慎泰俊(シン・テジュン)氏。その時初めてその名前を知ったのですが、社会を切り開く若きリーダーの一人として既に注目の人であり、金融のプロであり、NPOの代表でありと多彩な顔を持つ30代半ばの青年でした。そこで彼率いる、認定NPO法人Living in Peace(働きながら社会を変える)とは実際どんな活動なのだろうと興味を持ち、見学を申し込み、ミーティングに参加しました。
認定NPO法人 Living in Peace がサポートし、建て替えが可能になった最先端の設備を備える養護施設。集会スペースは地域の人々も使用可能で、子供達と地域の人々が開かれた関係になっています。養護施設に入る多くの理由は虐待です。
そこは素晴らしく意識の高い若者の集団でした。学生をしながら、職業を持ちながら、週末のみ「子供の貧困」に対する社会活動を行うNPOです。「今の若い子は覇気がない」そんな事、誰が言ったの?素晴らしい若者はいつの時代にもちゃんといるのです。
しかもグローバル化、IT化の中、学ぼうとする意思と能力のある彼らのまわりには知識が、知性が溢れています。私たちの時代とは比べものにならない量と質とスピードが存在しているのです。彼らの具体的な活動は定期的な小口(もちろん大口も)寄付者を集め、ITを駆使し、そのお金を出来るだけ効率的に子供の現場に落とし込むこと。活動を知ってもらうための広報活動もITを駆使します。
プライバシーのない大部屋での養育から、少人数でのスタイルに対応出来るよう、まだまだですが、徐々に全国の施設も改装されています。
左奥の建物は訪ねてきた親御さんと子供が一緒に過ごすスペース。毎日一緒にいると子供に手をあげる人も、距離や時間を空けて、少しずつ学習しながら関係を修復していきます。今までの施設にはなかった考え方とスペースです。素晴らしいですね。
「う〜ん、活動の応援は出来るけど、参加は無理!コンピューター、あんなに使いこなせない。スピードについていけない」と参加した結果は、自分のスタンスの仕切り直しでした。でも同じ女性として「子供の貧困」特に「母子家庭の貧困」について皆様にも意識を持っていただけたら嬉しいです。
●認定NPO法人 Living in Peace http://www.living-in-peace.org/
●同 こどもプロジェクト(児童福祉施設支援) http://www.kodomo.living-in-peace.org