今年は台風も多く
氣温の変化もはげしいですね
10月に30度超えました
あつ〜い(≧∇≦)でも、夜には肌寒い
バランス崩しがちな秋
漢方薬剤師・漢方ライフクリエーター
樫出恒代です。
私の仕事
漢方カウンセリングでは、
お客様の
舌をみる 〈舌診 ぜっしん〉
(第22回のコラムを参考に〜)
と
もうひとつ、
お腹をさわる〈腹診 ふくしん〉を
します。
どちらも 「 からだとこころをみる」
ためにはとても役に立つのです。
お腹を触ってみると、わかることが
たくさんあります。
この〈腹診 ふくしん〉は
実は日本の漢方のオリジナル。
中国人は他人の前でお腹を出すのをいやがる、ことからあまり発達せず、
江戸時代に日本で独自の発展をとげたと
いう説が。
漢方の世界は
目・鼻・足・頭などの部分でなく
人をまるごとみる
全人的
ホリスティックな考え方。
お腹をさわる、押す、なでる
ことで
体力があるか
氣力があるか
ストレスをかかえてないか
水がたまっていないか
抵抗力はあるか
老化していないか
などなどを、知ることができます。
レントゲンもCTも血液検査もない時代に
感覚で「人をみる」ことを
していたのですね。
だから、すごい漢方の知恵。
例えば、
先日、漢方カウンセリング中に
腹診をしていたら、
あらっ
お腹がかなり張っている
「お腹はってますね?」
「ここのところずっと」
「そうですか」
「考え事、してませんか?」
「そうなんです。考えてばかりで、、」
「ぐっすり眠れていますか?」
「あんまり、、夢ばかりみて、、、」
こういうこと
ありませんか?
何が原因でお腹が張るのでしょう? 次のページでご説明します。
漢方的にはこの状態を
〈氣滞 きたい〉といいます
私たちのからだに流れる
目には見えない氣は、
スムーズに全身を流れてこそ
私たちに生きるエネルギーを与えてくれる
その「氣」が滞って
からだのなかで渋滞をおこしている状態。
動かない。
なんか、止まってる感じ。
考えても考えても
こたえがでないし、
悪い方に考えてしまいがち。
ストレスがひきがね、考えすぎ
のことが多いです。
そして、そんな状態の方は
だいたい
お腹が
冷たい。
冷えているから、流れがとまってしまう。
お腹の張りは
ストレスと冷えが原因、と
漢方では考えます
お腹が〈張って〉しまうのは
頑〈張って〉
氣を〈張って〉いるから。
漢方カウンセリング中に、
お腹を触りながら、のの字にさすっていると
「氣もちいいです」と。
お腹の張りもだんだん
なくなってきました。
そして、このところの考えすぎのことを
吐き出して。
ふーと
「楽になりました」
漢方カウンセリングは
渋滞していた氣の流れが
スムーズに動きだすことが、
目的でもあるのです。
お腹は柔らかい方がいいです。
からだもこころも
柔らかいほうがいいですね。
こんにゃくみたいに
柳の木のように
更年期以降は
とくに
なにごとにも
固くならず
柔軟に
生きていきたいもの。
毎日、おやすみ前に
お腹を触ってみてください。
次のページではお腹の張りに効く漢方薬&対策法をご紹介します。
お腹の張りによい漢方薬
◎桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)
お腹の冷えがあり、便秘と下痢を繰り返すようなお腹の張りに。
◎大建中湯(だいけんちゅうとう)
体力が低下し、手足とお腹の冷えがあり
お腹の張りと腸が鈍く動く感じの方に。
◎四逆散(しぎゃくさん)
ストレスがあり、不眠・不安を感じる方に。
お腹の張りの養生法 10
⭕️頭より身体を動かす
⭕️自分にうそをつかない
⭕️歩く習慣を身につける(歩幅大きく)
⭕️太ももの足の付け根をさするようにマッサージする
⭕️お腹を「の」の字にマッサージ
⭕️お腹伸ばし体操をする(↓)
⭕️冷やさない。特に下半身をあたためる
⭕️早食いをしない
⭕️少食にする
⭕️糖質をとりすぎない
(とりすぎると、腸管を傷つけ炎症を起こしお腹の張りにつながる)
《お腹伸ばし体操》
胸とお腹を上にそらすように、
太ももを上の方にあげるように。
上がらなければ、かかとをおしりにトントンと当てるようにしてみてね。
でも、無理はなさらずに
注:漢方薬については
漢方専門の医師や漢方薬剤師
漢方アドバイザーなどにご相談・
カウンセリングの上お飲みください。
漢方カウンセリングルームKaon
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