ひかりさん(仮名) 51歳・IT関連
【HISTORY】
・37歳:職場の健康診断で子宮筋腫が判明し、年に一度、検査をしながら経過観察
・47歳:生理周期が乱れ始め、上半身に熱がこもるようになり、週末は寝込むほどのだるさを感じる
・49歳:漢方薬を服用し始める
・50歳:子宮腺筋症、子宮と卵巣の癒着の疑いが判明し、どちらも経過観察
婦人科で相談するも、「そういう年齢だから」と流されてしまい…
「もともとPMS(月経前症候群)や生理痛はひどかったのですが、3年前くらいから生理周期が16日から70日以上とバラつくようになりました。周期が短いときは体調のアップダウンが激しくて疲れるし、周期が長いとその分つらいPMSが続くので、メンタルまで落ち込んでしまってしんどかったです…。ただ、生理痛は更年期と入れ替わるようにいつの間にかなくなっていきました」
これまで生理周期は比較的順調で、ずれても2〜3日程度だったというひかりさん。生理が終わってから2週間ほどで再び生理がきたかと思えば70日以上もこないという初めての経験に、大きな不安を感じたといいます。
「子宮筋腫で定期的に通っている婦人科で相談しても、『それはPMSがしんどいわけで、更年期の症状がつらいわけではないですよね』と言われてしまって…。その後、ホットフラッシュほどひどくはないものの上半身に熱がこもる感じがあったり、後頭部に汗をかいたりするようになったので、別の婦人科で生理周期のことも含めて相談しました。でも、『そういう年齢ですから』と流されてしまい、もういいやと諦めました」
次第に体調もくずれやすくなり、週末はひたすら寝込むようになってしまったひかりさんですが、HRT(ホルモン補充療法)については「まったく考えなかった」と言います。
「“ホルモンを補充する”ということがどうしてもピンとこなくて。友人たちとも更年期の話をしますが、周りにHRTをしている人がいないことも気乗りしなかった理由かもしれません。そのため、半年ほど前から漢方薬局に通っています」
記事が続きます漢方で体調の変化を実感。顔色も明らかによくなった
若い頃から体が弱く、20代から漢方薬を服用していたひかりさんにとってはなじみのある選択肢。漢方薬局に通い始めるきっかけは、体調不良に加えて、鏡に映った自分の顔色の変化でした。
「今まで使っていた口紅の色が合わなくなってきて、おかしいなと鏡を見たら、顔色が“くすむ”というより“悪く”なっていたんです。体調のしんどさはずっと感じていたけれど、顔色にも表れるほどなら対処が必要だと感じました。漢方薬を始めたら、顔色も唇の色も明るくなって、体調自体もだいぶ回復してきたのがうれしいですね。2週間に一度くらいのペースで通い、体調を相談したうえで処方してもらっています。すごくまずいのですが(笑)、変化を実感できているのでしばらく通うつもりです」
これまではひたすら横になって過ごしていた週末も、どちらか1日は美容院や買い物に行けるようになり、近所の書店へ行く楽しみもできました。そして、昨年の終わりからはパーソナルトレーニングもスタート。
「20年くらい前にバレエを始めて、休み休み続けている万年初心者なのですが、アライメント(体の軸)がすぐくずれてしまう自覚があって。アライメントがくずれた状態で動けば、体に余計な負荷がかかってしまうので、少しでもバランスが整った状態をキープできるようにしようと思って通い始めました。月に1回、筋トレではなく、体の状態に合わせて必要なエクササイズを教えてもらっています。しばらく休んでいたバレエも、気分転換になるので再開しようと考えているところです」
イラスト/白ふくろう舎 取材・文/国分美由紀
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