トレッキングやハイキング。3時間半トイレ休憩なしは、不安?

写真は、最近始めたトレッキングやハイキングの様子。3時間半トイレなし。休憩のコーヒーだって怖くない。
尿もれ、頻尿だったらやらなかったと思います。
閉経の少し前から、私の体にさまざまな変化が起こりはじめました。
疲れやすい、眠れない、気分が落ち込む…。
そんな更年期症状にプラスして、もうひとつの困った変化が。
トイレに行ったばかりなのに、また行きたい、
いきなり『おしっこ!』と思った瞬間、もう間に合わない。
冷たい鍵に触れた瞬間、ヒヤッとして漏れてしまう…
最初は、ただの冷えだと思っていました。
婦人科には通っていたけれど、恥ずかしくて、こんなことは口に出せなかった。
でも、これはまぎれもない、更年期の“あるある”だったのです。
私の不調は「過活動膀胱」と名づけられました
尿もれのタイプは、主に3つ。
1. 腹圧性尿失禁
くしゃみやジャンプ、咳など、腹に力がかかったときに漏れるタイプ。
2. 切迫性尿失禁
突然、強烈な尿意に襲われて、トイレまで間に合わず漏れてしまうタイプ。
3. 混合性尿失禁
このふたつの症状が混ざって起こるタイプ。
実際、中高年女性はこの“ミックスタイプ”がほとんどです。
私の場合は、くしゃみで漏れることはありませんでした。
でも、「さっき行ったのにまた行きたい」「間に合わない」「夜、何度も起きる」
そんな状態が続き、診断されたのが「過活動膀胱」というネーミング。
• 女性ホルモンの低下が、骨盤底筋のゆるみを招き、
• 女性ホルモンの低下が自律神経や膀胱の神経を過敏にさせていたのです。
冷えではなかった。
体の変化は、放っておいても戻らない。
やっと口に出してドクターに相談し、納得のいくケアにたどり着けました。
薬で、人生が変わった。「一生のお付き合いでも良いかも」と思えるほどの安心感
薬で、人生が変わった。
最初に処方されたお薬は、効き目はあったものの、
口が乾く、便がコロコロになるなど、小さな不具合が気になっていました。
でも、その後に出会ったのが新しく発売された「ベオーバ」という薬。
副作用もほとんど感じず、体にやさしく、気持ちよく使い続けられるお薬です。
私は、「これは一生のお付き合いでもいいかも」と思えるほど、安心しています。

●私が処方してもらっている頻尿、過活動膀胱の薬、べオーバ。
薬は「自分に手をかける」ひとつの方法
薬はできれば使いたくない。自然にまかせて、いつか良くなるのを待ちたい。
その気持ち、私もよくわかります。
ですが、こと本件、最近では「G S M」と呼ぶのですが、更年期に始まる泌尿器に関する不調は「不可逆」。放っておいて、悪くはなっても元には戻らないという特徴があります。手をかけないで不調を長引かせると、さらに状態は良くない方へ進んでしまうのです。とくに尿もれは、気持ちまで引きこもらせてしまう。
自然派の私が言います。
自然と調和して生きるためにも、体にきちんと手をかけることが大切です。
薬を使うことは、「頼ること」じゃなくて、「自分の体をていねいに扱うこと」。それで、ぐんと暮らしの質が上がるなら、それは悪くない選択だと思っています。
どうあれ、骨盤底筋は鍛えましょう
尿もれのタイプにかかわらず、共通して大事なのが、骨盤底筋のケアです。
家でできることはたくさんあります。
• ケーゲル体操:尿道口や肛門をギュッと締めて、3秒キープ→ゆるめる。これを10回。Youtubeにたくさん出てるから、見てね!
• 膣トレグッズ:確実にトレーニングできて便利です。私の使っているものをご紹介します。

● Elvie(エルビー):膣の中に小さなデバイスを入れて、アプリの指示に合わせてトレーニング。少し高いですが、習熟度が分かり続けやすい。英国製。

● ラブパール:膣に入れて20分ホールドするだけ。夜の歯磨きタイムにぴったり。シンプルだから続きます。
このトレーニングは、尿もれだけでなく、姿勢や内臓の位置、自信や若々しさにもつながると感じています。
未来へのケアにも、選択肢はある。
いつも自分の未来に「よくなる余地」があることを、忘れないで
薬と運動、このふたつのケアを車の両輪のように使いこなすことで、
今の不快な症状は、ぐっとラクになります。
そして、さらに年齢を重ねていった先には、レーザー治療や「テープで尿道を支える」外科手術などがあります。最近では膀胱へのボトックス注射も保険適用になっています。
私は「初動」が大事と思ってます。
齢を重ねても、体の声を聞きながら、選べる手はまだまだある。
いつも自分の未来に「よくなる余地」があることを、忘れないでいてほしいのです。
今はまず、薬と骨盤底トレーニングという、初歩的なケアから始めてみてください。小さなケアが、大きな快適さに変わっていきます。何より初動が大事なのです。
そして最後に、ちょっとお色気。
今、恋をしたい人がいてもいい。
恋にときめいている人も、まだまだこれからという人も。
そんなときに「ずっとパッドでいいや」「給水ショーツがあるし」と思わないで。
ちゃんとケアをすれば、もっと自由に、もっときれいに生きられる。
年をとることは止められないけれど、
“もう終わり”なんて思わなくていい。
人生の後半を、ウインクしながら駆け抜けていきましょう。
そして、もひとつ。「おしっこは我慢したほうがいいの?」という声に。
答えは、「イエス」。
膀胱にしっかり尿を溜めることで、伸び縮みする力が鍛えられ、頻尿や尿意過敏の改善につながるからです。
そして実際、私も頻尿の治療を始めたことで、自然と膀胱に尿を溜められるようになり、「我慢する力」もついてきたと感じています。
つまり、「我慢するか、薬か」ではなく、
治療とトレーニングは、一緒に進むことができるのです。


